2017年の国内サーバOS市場、Windows Serverが52%、Linuxが24.8%。クラウドによりLinuxが高成長を維持。IDC Japan
調査会社のIDC Japanは、2017年の国内サーバOS市場の実績と、2018年から2022年にかけての市場予測を発表しました。
2017年の国内サーバOS市場の実績は、Windows Serverが大手企業のプライベートクラウドやクラウドベンダなどの大規模データセンター向け販売が堅調で、市場シェアトップの52%。
Windows Serverに続くのがLinuxで、企業のWebシステムから基幹業務向けシステムまで幅広い領域で採用され底堅い需要があり、市場シェアは24.8%。また、Linux市場の83.1%をレッドハットが占めています。
ただし前年比成長率で見ると、Windows Serverが3.9%なのに対し、Linuxは13.5%とLinuxの方が高い成長率を示しています。
これは前述の底堅い需要に加えて、IaaS型クラウドで構築されるシステムの多くがLinuxを採用しているため、そのディストリビューションライセンスの売り上げが増加していることが要因とされています。
国内サーバOS市場の成長率は
2017年の国内サーバーOS市場は782億7100万円、前年比成長率は4.3%でした。2017年~2022年の年間平均成長率は2.5%になると予測されています。
また、同期間のWindows Serverの年間平均成長率は2.0%、Linuxは8.9%とされています。
Linuxの高い成長率が続く結果、サーバOSにおけるLinuxの構成比は2017年の24.8%から2022年には33.5%にまで拡大すると予測されています。
こうしたLinuxの成長について、IDC Japan ソフトウェア&セキュリティ リサーチマネージャー 入谷光浩氏は次のように説明しています。
「オンプレミス環境からクラウドサービス上へシステムを移行するLift & Shiftプロジェクトを始め、今後IaaS上で業務システムを構築する企業がさらに増加する。それに伴い、IaaSでのLinuxインスタンス(特にサポートが付いた商用ディストリビューション)の稼働の増加がさらなるLinux市場の成長を後押ししていくであろう」
一方、UNIXとメインフレームはハードウェア出荷が減少傾向にあるため、サーバーOSの売上も減少傾向が続くとのことです。
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