W3C、「HTML 5.2」勧告。同時にHTML 5.3のファーストドラフトを公開
Web技術の標準化団体であるW3Cは、HTML 5のマイナーバージョンアップである「HTML 5.2」の策定を完了し、勧告としました。
HTML 5.2ではいくつかの機能追加、削除、バグフィクスなどが行われています。
機能追加の例では、ダイアログボックスを表示する<dialog>要素が追加されました。下記は<dialog>要素を用いたサンプルです。
...
<body>
<div> <!-- body content --> </div>
<dialog>
<h1>Add to Wallet</h1>
<label for="num">How many gold coins do you want to add to
your wallet?</label>
<div><input name=amt id="num" type=number min=0 step=0.01
value=100></div>
<p><strong>You add coins at your own risk.</strong></p>
<div><label><input name=round type=checkbox> Only add
perfectly round coins </label>
<div><input type=button onclick="submit()"
value="Add Coins"></div>
</dialog>
</body>
...
これによって下記のようなダイアログボックスが表示されると説明されています。
また、JavaScriptのモジュールシステムとの統合も行われています。
一方、<keygen>要素、<menu>要素、<menuitem>要素などは削除されました。
HTML 5.2での変更点については「HTML 5.2 Changes」を参照してください。
「HTML 5.2 Implementation report」をみるかぎり、HTML 5.2はすでに主要なブラウザのレンダリングエンジンでは実装されています。今回の勧告によって具体的に何かが変化する、ということはないでしょう。
W3Cは同時にHTML 5.3のファースパブリックワーキングドラフトも公開しました。今後はHTML 5.3の勧告に向けた作業が進むことになります。
W3Cは1年前にHTML 5.2の工程表を明らかにしたときには、2017年11月に勧告を行う予定でした。結局12月にずれ込んだため、やや遅れた勧告となりました。
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