VMwareとPivotal、KubernetesなどをホストするCloud Native Computing Foundationに参加。Kubernetesに追い風

2017年9月1日

VMwareとPivotalは、Kubernetesの開発をホストする団体「Cloud Native Computing Foundation」への参加を発表しました。

PivotalはVMwareからスピンアウトした企業で、オープンソースのPaaS基盤であるCloud Foundryなどを開発しています。現在はVMwareやDell EMCなどとともにDell Technologies傘下。

VMwareとPivotalは、今週ラスベガスで開催されたイベント「VMworld 20017 US」で、VMwareの仮想環境のうえにKubernetesを用いたコンテナ環境を自動構築し管理運営する「Pivotal Container Service」(PKS)を発表しています

両社のCloud Native Computing Foundationへの加盟は、この発表と同時に行われたものです。

コンテナオーケストレーションソフトとしてKubernetesが勢いづく

VMwareとPivotalが開発し、提供してきたオープンソースのPaaS型基盤ソフトウェア「Cloud Foundry」は、Kubernetesが登場する以前から、独自のコンテナやコンテナのオーケストレーションの仕組みを内蔵していました

一方、Cloud Foundryの競合であり、Red Hatが開発を進めるPaaS基盤ソフトウェア「OpenShift」は、2015年にDockerとKubernetesを核とする内部アーキテクチャへ内部を一新しています

そうしたなかでPivotalとGoogleが今年3月にリリースを発表した「Kubo」は、PivotalがCloud Foundryでつちかってきた自立分散型システムの技術をKubernetesに応用するもの。

このKuboをベースとした商用ソフトウェア「Pivotal Container Service」をリリースしたことで、Cloud Foundryによる独自のコンテナオーケストレーションにこだわるかどうかが注目されていたVMware/Pivotalは、Kubernetesも自社製品へと組み込んだことになります。

コンテナオーケストレーションを実現するソフトウェアには、KuberneteやCloud FoundryだけでなくDockerのSwarm、Apache Mesosなどいくつかの選択肢が存在しており、現在のところ決定的な選択肢はまだない状態です。

Kubernetesの開発をホストするCloud Native Foundationには、7月にマイクロソフトが加盟を発表、今月に入ってからAWSが加盟を発表したばかり。 VMware/PivotalがKubernetesを製品化したうえでCloud Native Computing Foundationに加盟したことは、Kubernetesの勢いを感じさせるものとなりました。

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Junichi Niino(jniino)
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