Visual Studioを、VSCodeのコード補完や文法チェックを実現するLanguage Server Protocol対応にする拡張機能が登場
Visual StudioをLanguage Server Protocol対応にする拡張機能が発表された。Visual Studioがネイティブに対応していないプログラミング言語でも、構文ハイライトやコード補完などが利用可能になる。
マイクロソフトがオープンソースで開発しているエディタ「Visual Studio Code」(以下VSCode)には、さまざまなプログラミング言語に対応してリアルタイムに構文のハイライトや文法チェック、コード補完などを行う機能が備わっています。
これはVSCodeのエディタとは切り離され、別プロセスで動いているLanguage Serverが処理を行い、それをエディタに伝えることで実現しています。そしてエディタとLanguage ServerはJSONベースの「Language Server Protocol」で通信を行っています。
マイクロソフトはこのLanguage Server Protocolを2016年7月にオープンな標準とし、現在ではWeb IDEの「Eclipse Che」や「Atom」などで採用され、これらのエディタでもコード補完などを実現しています。
Language Serverはすでに150以上のプログラミング言語をサポートしています。Language Server Protocolに対応することで、さまざまなエディタがVSCodeと同様の文法チェックやコード補完の機能が実現できるようになるわけです。
と同時に、Language Server側で新たなプログラミング言語をサポートすることで、Language Server Protocolをサポートしたエディタすべてで同時に新たなプログラミング言語のサポートができるようになる、という利点もあります。
Visual Studioが拡張機能でLanguage Server Protocolに対応
11月21日付けのVisual Studio Blogの記事「Announcing Language Server Protocol Preview Release」で、Visual StudioをLanguage Server Protocol対応にする拡張機能のプレビュー版が発表されました。
Visual StudioにはもちろんIntelliSenseの機能が組み込まれていますが、Visual Studioで対応していないプログラミング言語もあります。
今回、Language Server Protocolに対応することで、Language Serverで対応している言語であればVisual Studioでも、文法チェックやコード補完などの機能を利用することができるようになります。
Language Serverはオープンな技術でもあるため、コミュニティベースで新しいプログラミング言語を追加することも可能です。
VSCodeが生み出したLanguage Server Protocolは、前述のようにAtomやEclipse Cheなどに採用され、エディタやIDEなどで標準的な機能になりつつあります。
そうした機能を、VSCodeの兄貴分であるVisual Studioが取り込んでいくというのは、なかなか興味深い動向ではないでしょうか。
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