StackOverflowが「給与見積もりサービス」を公開。もしサンフランシスコのフロントエンド開発者だったら、ベルリンのデータサイエンティストだったら、給料はいくらか?
米StackOverflowは、エンジニア向けの給与見積もりサービス「Calculate your salary」を公開しました。職種、勤務地、学歴、経験年数、得意分野を入力すると、どのくらいの給料がもらえそうか教えてくれるサービスです。
例えば、フロントエンドエンジニアで勤務地はサンフランシスコ、学歴は大学卒(学士:Bachelors degree)、経験年数5年、得意分野をJavaScriptと入力すると、全体を100としたときに下位25番目の給与が9万ドル、下位50番目(つまり中央値)が10万8000ドル、下位75番目(つまり上位25番目)が12万9000ドルと表示されます。
勤務地の選択肢は米国、カナダ、英国、ドイツ、フランスとそのいくつかの都市で、東京も含めたアジア圏がないのがやや残念ですが、欧米でエンジニアがどのくらいの給与を得ているのかを知ることができるサービスになっています。
同社は今後、例えばインドなど新しい場所を追加していく用意もあるとのこと。
どこで働くかが給与額にもっとも影響する
同社のブログ「How Much Do Developers Earn? Find Out with the Stack Overflow Salary Calculator」で、この給与見積もりサービスについて解説しています。
給与見積もりの基データとなったのは、6万4000人以上のデベロッパーのアンケートをまとめた同社の調査報告「StackOverFlow Developer Survey Results 2017」です。
そして分析の結果、給与にもっとも大きな影響を与えているのは勤務地だと説明しています。
下記のグラフを見れば一目瞭然のように、米国の給与が突出しています。また同社はそれぞれの国の都市部での給与は国の平均を上回っているとも指摘しています。
職種別では、データサイエンティストよりもDevOpsスペシャリストがトップになっている点が目を引きます。組み込みアプリ/デバイス開発者が続き、品質管理エンジニアがWeb開発者やモバイル開発者などよりもわずかですが上回っている点も注目すべき点でしょうか。
同社は昨年には、エンジニアが同社で働いた場合の給与見積もりサービスを公開しており、今回はそれをさらに発展させたサービスだといえるでしょう。
IT業界は転職が多い業界であり、個人が転職を成功させるにはどんな条件下でいくらくらいの給与水準が一般的なのか、といった情報を知っておくことは大事な要素です。日本でもこうした情報取得に役立つサービスが期待されます。(Publickeyが毎年公開しているIT業界の平均給与の記事も、そうした考えのもとに作成しているつもりです)。
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