オラクルがSPARC/Solarisのロードマップをひっそりとアップデート。今年、SPARC nextとSolaris 11.nextが登場か
米オラクルがSPARCとSolarisのロードマップをアップデートしたと、The Registerが記事「Solaris 12 disappears from Oracle's roadmap」で伝えています。
オラクルのWebサイト「SPARC Servers - Resources | Oracle」のProduct Informationの欄にある「SPARC Public Roadmap (PDF)」を開いてみると、たしかに1月13日付でアップデートされたロードマップが公開されています。
ロードマップによると、早ければ2017年にも「@Customer」「Solaris 11.next」「SPARC next」の3つがスタートするようにも見えます。右半分を拡大したのが下記です。
「@Customer」とは、ハードウェアを顧客のデータセンターで提供しつつ、従量課金とリモートでの運用管理を提供することによりクラウドと同じように利用できるサービスのことです。図では見にくいですが「@Customer」の下に「Dedicated Metered&Non-Metered」とあるので、従量課金(Metered)と一括払いで無制限に使える(Non-Metered)の2つのサービスが提供されるのでしょう。
「Solaris 11.next」は、Solaris 11の次のバージョンとして登場するOS、「SPARC next」は同じく次のバージョンとして登場するハードウェアと見られます。
「SPRAC next」の下には「1.4x Throughput、1.5x Thread Strength、Software in Silicon V2」とありますので、現行のハードウェアに比べて1.4倍のスループット、1.5倍のスレッド処理能力、そしてソフトウェアシリコンが強化される見通し。「Solaris 11.next」はそれに対応したOSになると見られます。
オラクルは2016年6月に、SPARC/Solarisをクラウドへ対応させるとの方針を「Oracle Brings SPARC to the Cloud」として明確に打ち出しました。上記のロードマップの一番上にも「SPARC IaaS」とあり、SPARC/Solarisを利用したクラウドサービスが提供されることが分ります。SPARC nextやSolaris 11.nextは、このクラウドへ対応戦略に沿ったアップデートになるのでしょう。
2024年3月追記:Solarisの拡張サポートは2037年までに延期
あわせて読みたい
米Yahoo!、自社で利用している継続的デリバリのためのツール「Screwdriver」をオープンソースで公開。大規模インフラに対応
≪前の記事
ITエンジニアが投票した「ITエンジニア本大賞2017」ベスト10が発表。機械学習理論入門/SQLアンチパターン/達人プログラマー/ルビィのぼうけん、などランクイン