Red Hat、「OpenShift.io」発表。Webブラウザだけでチーム開発/タスク管理/エディタとデバッガ/デプロイなどを実現するクラウドサービス。Red Hat Summit 2017
Red Hatは5月2日から3日間、米マサチューセッツ州ボストンで開催した年次イベント「Red Hat Summit 2017」において、チーム開発やWeb IDE、デプロイなどを含む総合的なクラウドアプリケーション開発環境を実現するサービス「OpenShift.io」(オープンシフトアイオー)を発表しました。
OpenShift.ioは、クラウド基盤となるOpenShiftの上で、Web IDEの「Eclipse Che」、ビルドやデプロイ環境を構築する「fabric8」、パフォーマンスモニタの「Performance Co-Pilot」、そのほかOpenJDK、WildFly Swarm、Eclipse Vert.x、Spring Bootなどのさまざまなツールやフレームワークを一連のツールチェインとして実装し、クラウドサービスとしてまとめたもの。すべてWebブラウザから利用できます。
具体的には次の機能が含まれていると説明されています。
- Team Collaboration(チームコラボレーション)
- Agile Planning(アジャイル計画)
- Developer Workspace Management(デベロッパーワークスペース管理)
- Application Coding and Testing(コーディングとテスト)
- Runtime Stack Analysis(ランタイムスタック分析)
- Continuous Integration and Delivery(継続的統合およびデリバリ)
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OpenShift.ioでは、チームのための「スペース」を設定すると、タスクの優先度付け、メンバーへのアサインなどが可能になります。
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タスクが割り当てられると、メンバーはWeb IDEを利用してコードを書き、デバッグなどを実行。
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書かれたコードは継続的統合のプロセスを経てデプロイされます。ここでOpenShift.ioが脆弱性や依存関係、メトリクスなどを分析してくれます。
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こうした機能によって、よりよいクラウドネイティブなアプリケーションを迅速に開発できるDevOps環境を実現できると説明されています。
OpenShift.ioは無料で利用可能(1GBのメモリと1GBのストレージまでの模様)。現在、限定デベロッパープレビューとなっています。
Red Hat Summit 2017
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