Red Hat、Eclipse CheベースのWeb IDEベンダ「Codenvy」買収を発表。統合開発ツールとクラウド基盤の統合に向かう

2017年5月30日

Red Hatは、Eclipse CheをベースとしたWeb IDE「Codenvy」を提供する同名の企業「Codenvy」の買収を発表しました。Red Hatはコンテナ型仮想化に対応した本格的な統合開発ツールを自社製品のラインナップに加えることになります。

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Codenvyの特徴は、Webブラウザがあればプログラミングやデバッグができるだけでなく、開発中のプログラムの実行環境としてCodenvyがコンテナを提供するため、開発したアプリケーションをそのままテスト環境を経て本番環境へと容易につなげていくことができる点にあります。

Codenvyはこの環境を「workspace」と呼んでおり、本番環境と同じ環境を実現するため、Workspaceを本番環境のDockerファイルから生成する機能なども備えています。

統合開発環境としてはチーム開発に対応し、またLangugage Serverにも対応するため、さまざまなプログラミング言語でIntelliSense機能を利用することも可能。

Red HatはCodenvyを、同社のクラウド基盤ソフトウェアであるOpenShiftに統合していくとしています。

OpenShiftをDevOps環境が充実したプラットフォームに

より高品質なアプリケーションを迅速に開発するために、コードをすばやくテストし、テストをパスしたコードを本番環境へデプロイし、本番環境のモニタリング結果を開発へフィードバックするという、いわゆる継続的デリバリやDevOpsと呼ばれるスタイルが広がりつつあります。

そのため、クラウド基盤やプラットフォームが選択される条件として、こうした環境を実現するための開発ツールや自動化ツール、デプロイツールなどとの連携が充実しているかどうかが重視されるようになってきました。

これまでOSやミドルウェア、クラウド基盤などのソフトウェアを中心として製品を提供してきたRed HatがCodenvyを買収した背景には、特に同社のクラウド基盤であるOpenShift環境でこうしたコンテナやDevOpsなどと親和性の高い開発環境を実現するという目的があると考えられます。

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