Pivotalもサーバレスへ参入、「Pivotal Function Service」発表。Kubernetes対応
PaaS基盤ソフトウェアのCloud Foundryなどを展開するPivotalは、サーバレスコンピューティング基盤のソフトウェア「Pivotal Function Services」(PFS)を、サンフランシスコで開催中のイベント「SpringOne Platform」で発表しました。
Pivotal Function Servicesは、Kubernetes上に展開可能なサーバレスコンピューティング環境を実現するソフトウェアです。
サーバレスコンピューティングとは
サーバレスコンピューティングもしくはサーバレスアーキテクチャと呼ばれるアプリケーション実行環境は、一般にサーバのことを意識せずにアプリケーションを実行できる環境のことを指します。
例えば、アプリケーションを実行するためのサーバをあらかじめプロビジョニングしておく必要があったり、負荷が高くなったときのためにロードバランスを用意しておく、といったサーバ周りのことを考えなくとも、アプリケーションをデプロイするだけであとは自動的に実行してくれて、負荷に合わせてスケールしてくれる環境といえるでしょう。
そのサーバレスコンピューティング環境の実装として一般的なのが、あらかじめアプリケーションとして実行したいコードを関数として登録しておくと、指定されたイベントによって自動的に関数が呼び出されて実行されるという、いわゆるFunction-as-a-Service(FaaS)があります。
サーバレスコンピューティングの火付け役となったAWS Lambdaをはじめ、Microsoft AzureのAzure Functions、Google Cloud Functions、IBM Cloud Functions(旧OpenWhisk)など、既存のサーバレスコンピューティング環境はどれもFaaSといえます。
そして今回発表されたPivotal Function Servicesも、同様にFaaSを用いたサーバレスコンピューティング環境です。
オープンソースのriffがベース
Pivotal Function Servicesは、Mark Fisher氏がオープンソースで開発していた「riff」がベースになっています。Pivotalはこのriffの開発スポンサーになったとのことです。
対応する言語はNode.js、Spring/Java、もしくはShell。Apache KafkaやAWS Kinesis、Google Pub/Sub、RabbitMQなどのイベントブローカーとも接続可能。
Pivotal Function Servicesは2018年遅く(Later in 2018)に登場する予定です。
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