NTT、ネットワーク障害の原因を推定するAI技術を開発。従来のネットワークエンジニアによる分析と切り分けを不要に
NTTは、ネットワーク障害時にネットワーク機器などから発生するさまざまな警告などを分析し、障害の原因を分析、推定するAI技術を開発したと発表しました。
NTTによるとこのAI技術は、ネットワーク障害の対応履歴などを基にネットワーク機器などからのアラームと真の障害原因を教えていくことで、障害の原因を推定するルールそのものを自動的に作り出せるというもの。そしてこのAI技術によって、これまでネットワーク障害時に技術者が行っていた障害の切り分けや分析作業をAIが実行できるようになるとのこと。
本技術を用いた障害原因推定がシステム化されると、これまで数時間から数日かかることもあった分析作業を数秒程度に短縮することができ、スキルフリーで迅速なネットワーク障害対応が可能となります。
(プレスリリースから)
このAI技術は、NTTソフトウェアイノベーションセンタとPreferred Networksが共同開発したオープンソースのリアルタイム分散機械学習基盤「Jubatus」(ユバタス)を用いて実現。データセンタなどの商用ネットワークの運用データを基に、ネットワーク障害の原因がハード故障、ソフト故障、トラフィック圧迫、ストーム発生などであることを推定するルールが生成、修正されることを確認。さらにその推定が正しいことも確認しているとのこと。
本技術は2018年度に実サービスでの利用開始を目指すとともに、その後通信以外の分野へ適用拡大を目指すとしています。
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