分散型NoSQLデータベースの「Basho」をオンラインブックメーカーの「Bet365」が買収。全製品のオープンソース化を表明
分散型NoSQLデータベースの「Riak」を開発、販売していた米Basho Technologiesは、8月下旬にオンラインブックメーカーの英Bet365 Groupに買収されたことが明らかになりました。
BashoのRiakは分散NoSQLデータベースで、キーバリューストア、オブジェクトストレージ、時系列データベースなどの機能を備えた製品が用意され、関数型言語の1つであるErlang(アーラン)が開発に使われていることでも知られていました。
買収したBet365はグローバル展開している老舗のオンラインブックメーカー。サッカーや野球、クリケット、ラグビー、、競馬、アイスホッケー、サイクリング、ダーツ、eスポーツなど、さまざまなスポーツを中心にオンラインによるブックメーキング(賭け)を主催しているだけでなく、オンラインカジノなども展開しています。
Bashoは業績悪化により今年の春から買収先を探していたと伝えられており、Bet365はRiakの大手ユーザーでもあったことから、今回の買収は倒産しつつあると噂されていた同社を救済する側面があったのかもしれません。
Bet365のCTOが、Bashoの全製品をオープンソース化すると宣言
Riakコミュニティのメーリングリストに8月24日付でBet365のCEO名義でポストされた内容によると、Bet365とBashoは、Bashoの資産をすべてBet365が買収することで合意。
(追記:すでにBashoのソフトウェアはほとんどオープンソース化されており、今回のオープンソース化は商用製品に対するものであること、買収は資産すべてではなく、サポート契約などは含まれないとのことでした。お詫びして訂正します。詳しくは記事下のリンク先の記事をご覧ください。)
さらに同社製品をすべてオープンソースとして公開する意向も同ポストで示しています。
It is our intention to open source all of Basho's products and all of the source code that they have been working on. We'll do this as quickly as we are able to organise it, and we would appreciate some input from the community on how you would like this done.
私たちの意向として、Bashoのすべての製品とすべてのソースコードをオープンソース化していく。これをできるだけ迅速に行い、またこれをどのように実行していくべきかコミュニティからのインプットも歓迎したい。
メーリングリストでは、このオープンソース化の宣言を歓迎する反応が続いています。
追記(2017/9/21):元Bashoの関係者の方の下記記事から指摘を受け、タイトルおよび内容の一部を書き換えました。下記記事もあわせてご覧ください。
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