Kotlin 1.1.3登場。Java9対応、セマンティックハイライトなど。Kotlin/Native 0.3ではWindows環境でコンパイルとWindows用バイナリ生成も可能に
オープンソースで開発されているプログラミング言語「Kotlin」の最新版、「Kotlin 1.1.3」が登場しました。
KotlinはJavaVM上で動作するため既存のJava用ライブラリやフレームワークなどを活用可能で、しかもJava言語よりも簡潔で安全なコードを書けることなどを特長としています。
5月に開催されたGoogle I/OではKotlinがAndroidの正式な開発言語となったことが発表され、注目度が高まっています。
Kotlin 1.1.3では、生成されるバイトコードの改善による性能向上、開発環境における機能追加、バグフィクスなどが行われています。
主な新機能として、JDK 9をサポート。Java 9 JDKでコンパイルが可能になりました。また、プロジェクト管理ツールのMaven用プラグインでパラレルビルドに対応。複数のKotlinモジュールを並行してコンパイル可能になっています。
Kapt(Kotlin Annotate Proccessing Tool)ではインクリメンタルコンパイルに対応。高速なビルドを実現しています。
また、開発ツールの「IntelliJ IDEA」と「Android Studio」では、セマンティックハイライトが有効になっています。
Kotlin 0.3でWindows対応へ
JavaVMを使わず、コンパイルでネイティブコードを生成するKotlin/Nativeもバージョン0.3が登場しました。
Kotlin/Native 0.3での最大のニュースは、Windowsがコンパイル環境としても実行環境としてもサポートされたことでしょう。これでKotlin/Nativeに興味を持って試すエンジニアが大幅に増加するのではないでしょうか。
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