Javaのコードをさらに読みやすくする「Project Amber」。JavaOne 2017

2017年10月4日

サンフランシスコで開幕した「JavaOne 2017」。基調講演の最後に、Java 9以降のJavaのために現在開発が進んでいる新機能が紹介されました。

JavaOne 2017キーノートの画像13

Project Panamaは、Javaとネイティブなコードのデータのやりとりを可能にするもの。JavaからC関数をコールし、C関数からJavaにコールバックしたときにデータにアクセスするといったことが可能。

Project Valhallaは変数の型付けに関するもので、変数の基本的な型をプログラマブルに設定できるというもの。

参考:Java 9の先、Java 10/11では最新のハードウェアやOSに最適化したデータのメモリ配置が可能になる。JavaOne 2015
参考:JavaOne 2016が開幕、JDK 9ではJava Shellが登場予定。JavaOne 2016

Javaコードの可読性を向上させ、バグの混入を減少させるProject Amber

Project Amberは、Javaのコードの可読性を高めるものです。米オラクル Java Platform GroupのJavaランゲージアーキテクト Brian Goets氏が登壇し、内容を紹介しました。

JavaOne 2017キーノートの画像14JavaOne 2017、初日のキーノートに登場したBrian Goets氏(左)。右はJava Platformチーフアーキテクト、Mark Reinhold氏

Project Amberは小さな機能の集まりで、日々のコーディングをもっと読みやすくしようというもの。

その一例として、ローカル変数周りの例が紹介されました。下記の上が従来のコーディングで、下がProject Amberによって改善された例。変数名が前の方に来るなど、より可読性が上がっています。

これは来年3月のにリリースされるJavaで実装予定。

JavaOne 2017キーノートの画像15

また、パターンマッチの記述にも手が入る見通しです。例として下記のようなコードが紹介されました。比較のために型キャストされるなどの複雑なコードになっています。

fig

これがProject Amberによって下記のようになり、可読性が上がりバグの混入も防げるようになると説明されました。

JavaOne 2017キーノートの画像16

Project Amberはこうした改善を長期的に行っていくものだとのことです。

JavaOne 2017

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