マイクロソフト、Google、W3C、Mozillaらが協力。それぞれのWebブラウザのドキュメントをMozillaサイトに一本化。あちこちのWebサイトを見て回らなくても済むように
Mozillaは、マイクロソフト、Google、W3C、サムスンなどと協力して、それぞれのブラウザなどに対応した技術解説のドキュメントを一本化し、Mozilla Developer Networkの「MDN web docs」にまとめて掲載する取り組みを開始したと発表しました。
Webブラウザに関するHTMLやCSS、APIなどの機能の解説は、そのWebブラウザを開発するベンダのWebサイト、例えばマイクロソフトならMSDN(Microsoft Develpers Network)、GoogleならChromeのWebサイト、MozillaならMDN(Mozilla Developer Network)のWebサイトなどに掲載されています。
しかしこれでは、クロスブラウザ対応のWebアプリケーションを開発しようとするデベロッパーは、あちこちのドキュメントを見て回らなければなりません。
今回の取り組みは、こうした技術情報を掲載するWebサイトをMozillaのMDNに一本化し、ここを見ればクロスブラウザ対応の情報が取得できるものにしようというものです。
そのために各社、各組織の代表などから「MDN Product Advisory Board」を構成しています。
Now, the new Product Advisory Board for MDN is creating a more formal way to absorb all that’s going on across browsers and standards groups. Initial board members include representatives from Microsoft, Google, Samsung, and the W3C, with additional members possible in the future.
この新しいProduct Advisory Board for MDNは、ブラウザ開発企業や標準化団体で起きているすべてを吸収する形式を作成中です。最初のボードメンバーはマイクロソフト、Google、サムスン、W3Cの代表を含み、また将来さらにメンバーを追加していく見通しです。
By strengthening our relationships with experts across the industry, the Product Advisory Board will ensure MDN documentation stays relevant, is browser-agnostic, and helps developers keep up with the most important aspects of the web platform.
専門家とともに業界との結びつきを強化することで、Product Advisory BoardはMDNのドキュメントを適切で、ブラウザに依存しない、デベロッパーにとってWebプラットフォームの最も重要な振る舞いに追随していくことへの支援を確実なものにしていきます。
マイクロソフトはEdgeのAPIをMDNに統合済み
マイクロソフトもこの取り組みについて、ブログ「Documenting the Web together」で説明しています。
同社によると、APIリファレンスライブラリをMDNへリダイレクトすることが次のステップ。すでに2017年10月時点でのMicrosoft EdgeのAPIについてはMDNでドキュメント化されており、引き続きアップデートしていくとのことです。
アップルは今後合流してくるのか?
主要なブラウザベンダとしては、Google、マイクロソフト、Mozillaの名前はありますが、アップルの名前がないのが気にかかります。あとから合流してくる見通しなのでしょうか。
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