Google Container Engineが「Google Kubernetes Engine」へ改名。略称はもちろん「GKE」のママ
Googleは、これまでGoogle Container Engineと呼ばれてきたサービスを改名し「Google Kubernetes Engine」にすることを発表しました。
これまで同サービスの略称は、先に登場したGoogle Compute Engine(GCE)との重複を避けるため、「Google Container Engine」にもかかわらず「GKE」となっていました。
今回の「Google Kubernetes Engine」への改名によって、略称が正式名称のスペルに対応するようになりました。
Kubernetesソフトウェア適合認証プログラムに合わせて改名
KubernetesはGoogleが社内で開発したオーケストレーションツール「Borg」をもとに、同社がオープンソース化したもので、コンテナのオーケストレーションを実行するツールです。
オーケストレーションツールとは、複数のコンテナをひとかたまりのクラスタとして扱い、アプリケーションのデプロイや障害などでコンテナが落ちたときの対応などを支援することで、コンテナをベースとした分散アプリケーションが安定稼働するようにしてくれるものです。
現在、Kubernetesの開発は独立した団体である「Cloud Native Computing Foundation」が主導しています。そして同団体はこの10月から、ソフトウェアやサービスがKubernetesに正式対応しているかどうかを示せる「Kubernetes Software Conformance Certification program」(Kubernetesソフトウェア適合認証プログラム)を開始しました。
この適合認証プログラムは、今後普及するであろうクラウド対応のアプリケーションやマイクロサービスアーキテクチャを採用したアプリケーションの基盤として不可欠なものになると見られるKubernetesが、さまざまなソフトウェアにバンドルされたり、サービスとして組み合わせられるときに、それが正式なKubernetes対応であることを示すとともに、Kubernetesの亜種の登場などを予防するためにの措置だと考えられます。
Googleは、Google Container Engineがこの適合認証プログラムに合格したことを発表。Google Kubernetes Engineへの名称変更は、これに合わせて行われたものです。
また今回の変更は名称だけで、機能そのほかに変更がないともされています。
ちなみに、マイクロソフトの「Azure Container Service」も略称は「AKS」となっており、ContainerのCがKになっています。同社のサービス名称にも注目したいところです。
あわせて読みたい
OpenShiftからAWSの各種サービスのプロビジョニングや利用を実現「OpenShift Container Platform 3.7」。Red Hatがリリース
≪前の記事
Nutanix、ハイパーコンバージドにオブジェクトストレージ機能を追加。「Acropolis Object Storage Service」(AOSS)発表