動画の内容を自動判別してくれる「Google Cloud Video Intelligence API」ベータ公開で誰でも利用可能に。アダルトコンテンツの検出機能が新たに追加
Googleは、動画の内容を判別可能な「Cloud Video Intelligence API」のベータ公開を発表しました。これまではプライベートベータとして利用に申請が必要でした。
Cloud Video Intelligence APIは、今年の3月に行われたGoogleのイベント「Google Cloud Next'17」で発表された、機械学習をベースにしたAPIです。
このときの発表では、家の部屋、街角、犬、車庫などさまざまなシーンが収められた1本の動画をCloud Video Intelligence APIで分析。動画のどのシーンに何が映っているのかが示されました。
デモ画面では、動画の下に並ぶ青地のバーに「DOG」「BIRTHDAY CAKE」「CAR」など、動画に映っているエンティティの名称が並び、その横の赤い印は、動画のなかのどの部分にそのエンティティが映っているかを示しています。
また、複数の動画を横断的に分析することも可能。検索窓に「baseball」と入力すると、野球のシーンが含まれている動画だけがリストアップされます。リストアップされるだけでなく、どの部分に野球のシーンがあるかも示してくれます。<
全体のほんの一部にだけ野球のシーンがある動画(上記の3本目)もリストアップされます。いままで動画を何時間も見て人間が判断してきたことが、このAPIでわずか数秒でできるようになるとされています。
このようにCloud Video Intelligence APIは、「犬」「花」「車」などの動画内のエンティティを検出する機能や、シーン変更などを検出する機能を提供するAPIです。
アダルトコンテンツの検出機能を追加
ベータ公開にあわせてポルノ(いわゆるアダルトコンテンツ)の検出機能を追加したことが発表されています。
With the beta release, we're also introducing pornographic content detection to the API, to detect inappropriate content within a video. We've also made model changes to Label Detection to improve model accuracy.
ベータリリースにあわせて、ポルノコンテンツの検出機能もAPIに追加しました。動画内の不適切なコンテンツを検出します。また、検出モデルを変更し、より正確なラベル検出へと検出モデルへを改善しました。
(「Cloud Machine Learning Perception services updates: Cloud Video Intelligence enters beta and Cloud Vision gets new features」から引用)
価格も以下のように発表されました。
- エンティティのラベル付けとアダルトコンテンツの検出は、最初の1000分まで無料。1001分から1万分までは1分あたり0.1ドル。
- ショット検出(動画内のシーン変更検出)は、最初の1000分まで無料。1001分から1万分までは、1分あたり0.05ドル。
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