Firefoxにおいて「WebExtensionsが利用可能に」と開発者向けアナウンス、クロスブラウザ対応に向けた拡張機能
MozillaのデベロッパーアドボケイトPotch氏は、FirefoxにおいてWebExtensions対応の拡張機能が利用可能になったことをMozilla Hacksに投稿した記事「Cross-browser extensions, available now in Firefox」で明らかにしました。
We’re modernizing the way developers build extensions for Firefox! We call the new APIs WebExtensions , because they’re written using the technologies of the Web: HTML, CSS, and JavaScript. And just like the technologies of the Web, you can write one codebase that works in multiple places.
私たちはFirefox向けの拡張機能の開発手法をモダナイズしています! 私たちはその新しいAPIをWebExtensionsと呼んでいて、その理由はHTML、CSS、JavaScriptといった技術で開発できるからです。そしてWebにおいてそうであるように、これらのコードで書かれたものは複数の環境で動作します。
Mozillaは、FirefoxにおけるWebExtensionsに対応していないレガシーなアドオン対応を今年11月にリリースが予定されているFirefox 57で終了し、アドオンをすべてWebExtensionsベースのものにする計画を昨年11月に公開した記事「Add-ons in 2017」で明らかにしています。
Firefoxの過去のリリースノートをたどっていくと、WebExtensions対応はFirefox 49あたりから実装が始まり、徐々にAPIを充実させてきています。ただ、4月にリリースされたFirerox 53でWebExtensionsの実装になにか大きな変化があったかといえば、少なくともリリースノートには3つのAPIが追加になった程度でそれほど大きな追加変更は記されていないので、今回のアナウンスはFirefox 57でのWebExtensions完全移行に向けたマイルストーン的な意味での呼びかけなのかもしれません(どなたかご存じの方がいたら教えてください。ブログを書いたPotch氏にも問い合わせているので、返事がいただけたら追記します)。
WebExtensionsはGoogle Chromeの拡張機能用APIとの互換性を意識しつつ実装されているAPIです。2016年5月にはMozilla、マイクロソフト、Operaの3社がW3CのBrowser Extension Community Groupのメーリングリストで、ブラウザの拡張機能を標準化していこうという呼びかけもされているため、Chrome、Firefox、Microsoft Edge、Operaの拡張機能は今後ほぼ同様の実装で開発できるようになっていくと見られています。
以下はブログで公開されたWebExtensionについて紹介するPotch氏の動画。長さは1分程度です。
参考:Firefoxのアドオン開発、今後はChrome互換の「WebExtensions」導入。従来の「XUL」などは廃止へ
参考:8月にリリースされたFirefox 55以降ではSelenium IDEが動作せず、Seleniumオフィシャルブログで報告。今後の方向性は?
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