ネットワーク機器を一括管理するクラウドサービスのCisco Meraki、オペミスでユーザーデータを削除。現在復旧作業中
ネットワークスイッチやワイヤレスLAN、WAN、IP電話などを一括で管理するクラウドサービスを提供しているCisco Merakiは、オペレーションミスによって顧客が保存したデータの一部を削除してしまったことを発表しています。
同社の報告「North American Object Storage Service Impact (8-4-2017)」によると、8月3日に行ったコンフィグレーションの変更作業のなかで間違ったポリシーが北アメリカのオブジェクトストレージサービスに適用され、それによって8月3日午前11時20分(太平洋標準時)以前にクラウドへアップロードされたデータの一部が削除されてしまったとのことです。
ここで示されたオブジェクトストレージとは、顧客向けのサービスとして提供されているものではなく、Cisco Meraki内部で利用しているもののようです。
また、オペレーションのミスで削除されたのは「ユーザーアップロードデータ」に限られるとのこと。
This issue is limited to user uploaded data. Network configuration data is not impacted and no customer data was compromised.
この問題はユーザーのアップロードデータに限られ、ネットワークコンフィグレーションデータや顧客データには影響していない。
報告の中で示されたアップロードデータがなにを指すのかは明示されていませんが、報告に記載された影響範囲などから推測すると、例えばワイヤレスLANの構成時に表示するフロアマップや、おそらくポータルや画面やレポートなどに表示するであろう顧客企業のロゴデータ、サービスをカスタマイズするためのデータなどではないかと考えられます。
そのため、データが一部失われたとはいえ、前述のようにネットワークコンフィグレーションなど重要な部分には影響していないと報告されています。
データ復旧作業は現在も継続中
オペミスが発覚した当初は、一体どのデータが実際に削除されたのかも分らなかったようで、8月7日には次のように追加報告されています。
データリカバリ エンジニアチームは、データキャッシュから復旧可能なデータを特定し、現在も作業中。
リカバリツール お客様の多くはオリジナルデータを手もとに残していると聞き、現在データの一括アップローダを開発中です。これはデータベースに残ったチェックサムを基に、データを適切な位置に配置するものです。
同社は現在もデータの復旧作業中です。
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