[速報]シスコ基調講演にアップルCEOが登場、提携拡大を発表。シスコのセキュリティサービスやデバイス管理をiOSデバイスに。Cisco Live US 2017
シスコシステムズの年次イベント「Cisco Live US 2017」が、6月26日(日本時間6月27日未明)ラスベガスで開幕しました。
基調講演で同社CEO Chuck Robbins氏はアップルとの提携拡大を発表。アップルCEO Tim Cook氏が壇上に登場し、両社の提携について話をしました。
アップルとシスコは2015年に最初の提携を発表。シスコのネットワークやビデオ会議などのコラボレーションツールをiOSデバイスに最適化する「Fast Lane」などをこれまで実現しています。
そのうえで、Cook氏は今回の提携拡大の主要な領域がセキュリティにあると説明しました。
「企業がITに非常に大きな投資をしている一方で、そのユーザー体験は優れたものではなかった。一方、アップルは伝統的によりシンプルな使いやすさを追求し、ひとびとの働き方を変えてきた。この2つを組み合わせ、われわれはよりセキュアなデバイスを提供できるだろうと考えた」(Cook氏)
Robbins氏も、より高いセキュリティを統合した両社の製品群を提供することが今回の取り組みだと応じました。
シスコの企業向けセキュリティサービスなどをiOSアプリ経由で提供
両社の新しい取り組みは、シスコのWebサイト上の特設ページ「Accelerating Mobile Transformation」にまとめられています。
取り組みのひとつめの成果として登場するのは、2017年秋にリリース予定とされる iPhoneとiPad用の「Cisco Security Connector」アプリの提供です。
これはシスコが提供するセキュリティ対策ネットワークサービスの「Cisco Umbrella」と、エンドポイントセキュリティ対策の「Cisco Clarity」などをひとつのアプリで統合的に提供するもの。
これによって企業が所有するiOSデバイスがコンプライアンス対応になっているかどうかや、マルウェアなどに感染していないかといった状態を把握できると同時に、iOSデバイスが社内外のどんなネットワークに接続していてもマルウェアに感染しないように不正なWebサイトへの接続を遮断する機能などを実現します。
Apple and Cisco: Partnering to deliver the deepest visibility and security control for a mobile work force. https://t.co/0vpzeRlFac #CLUS pic.twitter.com/cBMXnT3mN6
— Cisco (@Cisco) 2017年6月26日
Fast LaneをmacOSへも拡大
これ以外にも、iOS向けに実現されてきたFast LaneをmacOSへも拡大。シスコのネットワークやコミュニケーションツールの最適化がMacでも実現されるようになります。
またCisco Spark、Cisco WebExなどのコミュニケーションツールが、よりシームレスにiOS 11のカレンダーや通知、画面共有などの関連機能と連係することも発表されています。
Cisco Live US 2017
あわせて読みたい
[速報]「25年以上の歴史を持つIOSを書き直した」シスコCEO。新戦略「Intuitive Network」は機械学習を用いてネットワーク運用やセキュリティ対策を自動化。Cisco Live US 2017
≪前の記事
IBM、DB2を「Db2」にリブランド。開発者向け「Db2 Developer Community Edition」も無償公開。MacOS版も用意