マイクロソフト、秒速でコンテナを起動し秒速で課金する「Azure Container Instances」発表
マイクロソフトはMicrosoft Azureの新サービスとして、わずか数秒以内にコンテナを起動し、秒単位で課金を行う「Azure Container Instances」を発表しました。
IaaS型クラウドの利用には仮想マシンをプロビジョニングすることが一般的ですが、Azure Container Instenceを利用することで、仮想マシンをプロビジョニングするよりもさらに手軽かつ迅速にコンピューティングリソースをプロビジョニングできます。
Azure Container Instancesでプロビジョニングされるコンテナは、従来の仮想マシンと同じようにさまざまなバリエーションのvCPU数、メモリ容量などが選択可能。
また、それぞれのコンテナは「実証済みの仮想化技術」(proven virtualization technology)によってセキュアに分離されていると説明されています。おそらく、Hyper-Vの技術でコンテナをセキュアに分離する「Hyper-V Container」の技術を利用するのだと考えられます。
数秒以内にコンテナが起動、秒ごとに課金
Azure Container Instancesの最大の特徴は、数秒以内にコンテナが起動するという迅速性でしょう。課金は秒単位で行われるため、特に短時間でひんぱんに起動されるインスタンスについてはコスト効率も高いものになるはずです。
しかもマイクロソフトは、利用時間が1秒以下でメモリ1GB以下のコンテナには課金しないとも説明しています。
Your containers won’t be billed for a second longer than is required and won’t use a GB more than is needed.
コンテナは個別にロールベースのアクセスコントロールやタグ付も可能で、Docker HubやAzure Container RegistryなどからDockerイメージやDockerファイルをダウンロードしてコンテナへデプロイすることもできます。
一方でコンテナオーケストレーション機能は含まれておらず、オープンソースとして公開されている「Azure Container Instances Connector for Kubernetes」を利用することでコンテナをKubernetesでオーケストレートできるようになります。
Azure Container Serviceは現在Linux版コンテナの機能がパブリックプレビュー中。Windowsコンテナも数週間以内に追加される予定です。
あわせて読みたい
Bash on Windows/Windows Subsystem for Linuxがベータ版を卒業、正式版に。今秋のWindows 10 Fall Creators Updateで
≪前の記事
Google、TCPのスループットとレイテンシを改善する輻輳制御アルゴリズム「TCP BBR」をGoogle Cloudで利用開始