[速報]AWS、ベアメタルインスタンス「i3.metal」発表。AWS re:Invent 2017

2017年11月29日

AWSは同社として初めてベアメタルインスタンス「i3.metal」を発表した。同社独自のNitroシステムによってサーバからネットワークやストレージ処理などがオフロードされるため、高い性能を提供する。


Amazon Web Servicesは米ラスベガスで開催中の年次イベント「AWS re:Invent 2017」で、ベアメタルインスタンス「i3.metal」を発表しました

同社が一般向けにベアメタルインスタンスを提供するのは初めて。

AWSベアメタルインスタンス i3.metal発表 fig1

ベアメタルインスタンスを利用することで、仮想化によるオーバーヘッドのない高い性能や、サーバのハードウェアに直接アクセスするようなアプリケーション、特定の仮想化ハイパーバイザへの対応、クラウドに対応しないようなソフトウェアライセンスへの対応などが可能になります。

AWSベアメタルインスタンス i3.metal発表 fig2

i3.metalは以下の仕様でパブリックプレビューとして提供されます。

  • 2基のXeon E5-2686 v4/2.3GHz
  • 512GiBメモリ
  • 15.2テラバイトのNVMe SSDストレージ
  • 25Gbps Elastic Network Adapter

「AWS re:Invent 2017」の基調講演は日本時間で今夜開催予定です。この発表はAWSのグローバルインフラストラクチャ担当VP Peter Desantisによる前夜祭的なイベント「Tuesday Night Live with Peter Desantis」で行われました。

AWSベアメタルインスタンス i3.metal発表 fig3

ASICチップにネットワークやストレージ処理をオフロード

AWSはEC2インスタンスの性能向上のために、これまで物理サーバで処理されていたネットワーク、ストレージ、管理などの処理を、専用のASICチップにオフロードする「Nitro」を呼ばれるシステムを構築してきました。

これによって物理サーバの能力をすべてユーザーのワークロードに割り当てることが可能になったと説明しています。

AWSはベアメタルインスタンスを基盤とした「VMware Cloud on AWS」を昨年発表し、今年8月から提供を開始しました。「VMware Cloud on AWS」も、そして今回発表されたi3.metalも、このNitroを用いたベアメタル環境で構築されているとのことです。

AWSベアメタルインスタンス i3.metal発表 fig4

また、ハイパーバイザがこれまでのXenからKVMへ変更になったC5インスタンスも、このNitroを用いることで高性能を実現していると説明されました。

ベアメタルインスタンスは今後数カ月でさらに充実させていくとのことです。

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