[速報]AWS Cloud9登場。クラウドネイティブな統合開発環境、ペアプロ機能も。AWS re:Invent 2017
Amazon Web Services(AWS)は、米ラスベガスで開催中のイベント「AWS re:Invent 2017」で、クラウドネイティブな統合開発環境「AWS Cloud9」のリリースを発表しました。
AWS Cloud9は、エディタやデバッガ、ターミナルなどの機能をWebブラウザから利用可能にしたサービスです。
配色などのテーマやキーバインドなどを柔軟に変更可能。VimモードやEmacs互換のキーバインドも用意されています。
JavaScriptやPHP、Rubyなど主要な40以上の言語で、ライブシンタックスチェック、コード補完、自動インデントなどに対応。
11月30日(現地時間、日本時間12月1日未明)に行われた基調講演でのデモでは、AWS Lambdaのコードをデバッグする様子が紹介されました。
クラウド内のローカル環境で実行し、ブレークポイントで一時停止。変数の内容をチェック。
ペアプログラミング機能も備えています。スクリーンに表示された手元の画面と奥の画面は別々のPC上で利用中のAWS Cloud9の画面。マルチカーソルで、相手がどこを編集しているのかが分かります。
それぞれの画面右下ではチャットが表示されています。
ローカル環境でテストが終われば、本番環境へデプロイ可能。AWS Cloud9はそのほかAWSの開発ツール群とも連携します。
AWSが買収したCloud9がベース
AWS Cloud9はもともと、昨年9月にAWSが買収したCloud9をAWSに統合したものです。
従来のcloud9.ioで提供されていたWeb IDEも継続して提供され、将来的にはAWSへの移行ツールが提供されるとのことです。
ペアプロ機能はマイクロソフトやGitHubも
この2週間のあいだに、ペアプログラミングの機能を開発環境に組み込んだ製品が相次いで登場しました。
マイクロソフトからは11月16日に、Visual Studioファミリーでペアプログラミングが可能な「Visual Studio Live Share」が発表されました。
その直後には、GitHubから開発者向けエディタ「Atom」で複数のプログラマが同時にコード編集可能な「Teletype for Atom」のリリースが発表されました。
そして今回発表されたAWS Cloud9にもペアプログラミング機能が搭載されています(Cloud9には以前からこの機能が搭載されていました)。
モダンな開発環境において、ペアプログラミングを支援する機能は標準的なものになったといえそうです。
AWS re:Invent 2017 before keynote
- VMware Cloud on AWSに新機能。レイヤ2接続、Direct Connect対応、vMotionでクラウドへ。AWS re:Invent 2017
- [速報]AWS、ベアメタルインスタンス「i3.metal」発表。AWS re:Invent 2017
AWS re:Invent 2017 Keynote day1
- [速報]Amazon EKS発表。Kubernetesのマネージドサービス。AWS re:Invent 2017
- [速報]AWS Fargate発表。サーバやクラスタの運用管理が不要でコンテナをスケーラブルに実行。AWS re:Invent 2017
- [速報]Amazon Aurora Multi-Master発表。マスターサーバの分散配置でライト性能がスケール、耐障害性も向上。AWS re:Invent 2017
- [速報]DynamoDB Global Tables発表。世界中のリージョンにリプリカを分散。AWS re:Invent 2017
- [速報]Amazon Glacier Select発表。アーカイブデータに対してSelect文で検索可能に。AWS re:Invent 2017
- [速報]「Amazon Transcribe」発表、音声認識でテキスト変換、複数話者も予定。翻訳機能「Amazon Translate」も発表。AWS re:Invent 2017
AWS re:Invent 2017 Keynote day2
あわせて読みたい
[速報]AWS Lambdaが機能強化。.NETとGo言語をサポート、サーバレスアプリケーションのリポジトリも登場。AWS re:Invent 2017
≪前の記事
[速報]「Amazon Transcribe」発表、音声認識でテキスト変換、複数話者も予定。翻訳機能「Amazon Translate」も発表。AWS re:Invent 2017