Angular 5.0リリース。インクリメンタルコンパイルサポートで、ビルド時間が最大95%削減と高速化
Angular 5.0がリリースされた。Angularは6カ月ごとのタイムベースでリリースされている。Angular 5.0の主な新機能の1つがインクリメンタルコンパイルのサポートで、ビルド時間が大幅に短縮される。
JavaScriptフレームワーク「Angular」の最新版「Angular 5.0」、コード名「pentagonal-donut」(五角形ドーナッツ)が正式にリリースされました(Angular Japan User Groupによる公式ブログの日本語訳)。
Smaller, faster, and easier to use - we just released v5.0.0 - pentagonal-donut! https://t.co/U5RALbfuDt
— Angular (@angular) 2017年11月1日
「Angular 5」は、今年3月に登場した「Angular 4」からのメジャーバージョンアップです。
Angularは、このAngular 4から6カ月ごとにメジャーバージョンアップが行われるタイムベースのリリースサイクルになりました。Angular 5はもともと2017年9月にリリースされる予定でしたが、少し遅れて11月1日付けでリリースされました。
インクリメンタルコンパイルのサポートで、ビルド時間が40秒から2秒に
2017年4月に行われたAngularのイベント「ng-conf 2017」では、Angular 5のテーマはシンプル化、スピードとサイズ、スムーズなアップデートだと説明されています。
Angular 5ではAngularコンパイラが改善され、インクリメンタルコンパイルをサポートするようになりました。
これにより、インクリメンタルなAOTビルド(Ahead of Timeビルド:事前ビルド)を実行すると、新しいコンパイラパイプラインによってビルド時間の95%が削減されると説明されています。時間にして、開発マシンで40秒以上かかっていたビルドが2秒未満に削減されたとのことです。
Angular CLIではビルドオプティマイザが適用
Angular CLIによるビルドでは、デフォルトでビルドオプティマイザが適用されるようになりました。ビルドオプティマイザはビルド対象のアプリケーションのセマンティックを理解し、生成されるバンドルをより小さいものにしてくれます。
これは、おもにアプリケーションで不要な部分の削除と、アプリケーションのランタイムコードからAngularデコレータを削除することの2つによって行われるとのこと。
そのほか、サーバー側とクライアント側で、アプリケーションの状態をより簡単に共有できるようにするAngular Universal State Transfer APIのサポート、Decoratorサポートの改善、Number/Date/Currency/パイプの国際化など、Angular 5.0では多くの機能追加、改善が行われています。
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