ブログでメシが食えるか? Publickeyの2017年

2017年12月25日


Publickeyは運営をすべて僕一人で行っています。毎日の記事の執筆はもちろん、Webサイトの構築からCMSとして使っているMovable Typeの設定、運用。バナー広告の販売、アドサーバへのバナー原稿の入稿、バナー掲載後のお客様への月次レポートの提出、請求書の発行から売り上げの入金管理などなど。

ひとりでメディアを運営するメリットは、記事を書いているのが自分だけなので読者からのフィードバックを受けやすく、コミュニケーションもとりやすこと。広告も自分で売っているので、記事の品質や本数がお客様にどう評価されているのかも直接伝わってくることなどでしょうか。

Publickeyは読者の方がITの専門家ばかりですので、Twitterなどで間違いを教えていただいたり追加情報を教えていただいたりと、いつも有益なコミュニケーションをさせてもらっています。

一方で、Publickeyの広告を売る立場としてベンダの方や代理店の方とコミュニケーションをすると、それぞれの担当の方がPublickeyをどう評価してくれているのか、Publickeyだけでなくメディアとどう付き合おうとしているのかなどを知る機会があり、それはそれでメディアビジネスの片隅にいるものとして興味深い経験をしています。

そんなわけで、この1年も自分なりにPublickeyのビジネスを楽しんできました。

Publickeyのビジネスモデル

毎年説明していることですが、念のため今年もPublickeyのビジネスの特徴を説明しておきます。

小規模メディアとしてのPublickeyの特徴は、AdSenseやアフィリエイト広告に依存せず、バナー広告やタイアップ広告を直接販売して売り上げを上げていることです。

専門性の高いオンラインメディアでは必然的に読者数が絞られることになるため、クリック数に売り上げが連動するAdSenseやアフィリエイト広告では十分な売り上げがあがりません。

しかしメディアの専門性がきちんと評価されれば、広告の価格をある程度高い水準に保てます。現在、Publickeyではバナーを1カ月30万円、タイアップ広告を1本25万円で販売しています。来年4月からは、タイアップを30万円に値上げする予定です。

タイアップを値上げするのは、このところタイアップのご依頼をたくさんいただいておりまして、一人でこなせる本数を超えつつあるので少しだけ需要を調整させていただきたい、と考えているためです。

このようにして運営されてきたPublickeyの2017年の売り上げはどうだったのか、今年も紹介しましょう。

2017年のPublickeyの売り上げ報告

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2017年のページビューも、昨年並みの月間40万ページビュー前後で推移しました。グラフを見て分かるとおりページビューはこの数年あまり伸びておらず、それがずっと課題になっています。

そこで夏頃からSEOの専門家に依頼して、毎月アドバイスをもらうようにしています。まだ大きな成果は出ていませんが、来年には少しずつでも上向くことを期待しています。

続いて売り上げです。

2017年1月から12月までの1年間、Publickeyの売り上げは合計で 1686万247円。内訳は、バナー広告や記事ライセンスが977万1840円、タイアップ記事が690万1956円、AdSenseやAmazonアソシエイトなどが18万6451円でした。

この場を借りて、年間を通じて広告をご出稿いただいたグレープシティ様、アドバンスソフトウェア様をはじめ、Google様、Dell EMC様、産業技術大学院大学様、grasys様、MKTインターナショナル様、TDKデザイン様、WITH Networks様、日本マイクロソフト様、日本IBM様、KDDI様、エクセルソフト様、Lenovo様、日本オラクル様、CData様、サイバートラスト様、シスコシステムズ様、Amazon Web Services様ほか、扱っていただいた代理店様など多くのお客様にお礼を申し上げます(順不同)。

そしてなにより、今年もPublickeyをご愛読いただいた読者の皆様にお礼を申し上げます。ありがとうございました。

Publickeyの方向性と広告需要が幸運にもマッチした

昨年と今年の売り上げの傾向として見えているのは、特にクラウドベンダを中心に積極的にバナー広告を出稿いただけたことで、ほぼ毎月バナーが売り切れていたことです。

Publickeyがクラウドの記事を積極的に掲載しているのは決して広告がたくさんとれるからではなく、読者にとっていま重要な情報がクラウドの分野に多いと考えているからですが、そういうメディアの方向性がうまく広告クライアントの要請と結びついてビジネス的にうまくいっているのは、幸運と考えるべきでしょう。

読者にとって重要であっても広告の需要が小さい分野はたくさんあります。来年、再来年も現状の幸運が続くとは思えませんが、一方でちゃんと読者のニーズを追っていれば、ある程度のマーケットもそこにはあるはずです。

そうした小さなマーケットでもメディアが維持できるように、専門性を高めつつある程度の単価のバナーを提供するというモデルをPublickeyは採用しているつもりなので、あまり売り上げ的には背伸びをせずに続けていきたいなと考えています。

売り上げの成長を優先しない判断ができるのも、スモールビジネスのいいところですしね。

また、個人事業主としてはPublickeyからの売り上げ以外に、イベントでの講演やモデレータ、原稿の執筆や編集などによる売り上げがありました。

相変わらずまとまった休みも取らずに日々働き続けていますが、来年は、できればもう少し効率的に仕事をすることでいまより余裕をもって仕事ができればいいなあと考えています。

ブログでメシが食えるか?

このようにPublickeyの売り上げを年末に報告するようになって、今回で7回目です。おかげさまで今年も、ブログでメシが十分に食えたと言っても後ろ指を指されたりしないと思います。

オンラインメディアの参入障壁は低いこともあって、このところフェイクニュースやキュレーションメディアの騒ぎが続いていましたが、検索エンジン側の改善や世間の認識なども広がって少しずつですが落ち着きを見せているのではないかと思います。

一方で特にITの分野ではオウンドメディアの盛り上がりなど、ちゃんとした記事へのニーズが高まっていて、そのおかげでちゃんと仕事ができるライターや編集者のニーズが高まっているという声をあちこちで聞いています(Publickeyへのタイアップの依頼が増えているのも似たような文脈だと理解しています)。

そうした中で、2018年はちゃんとしたメディアやライターがこれまで以上に評価され、ビジネスとしても成功する年になったらいいなと願っています。もちろんPublickeyも引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

明日はPublickeyの2017年最後の記事、2017年の年間人気記事ランキングを紹介します。

FAQや仕事のやり方などについて

Publickeyの経費はどれくらいかかっているの? とか、ふだんどんな仕事をしているの? とか、仕事のやり方のノウハウは? などは、以下の記事で紹介しているので、気になる方はあわせてご覧ください。

ふだんの仕事についてはこの記事で説明しています。5年前の記事ですが、この頃からあまり進歩していませんね:-)

ライターという仕事についての考え方も紹介しています。

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photo of jniino Junichi Niino(jniino)
IT系の雑誌編集者、オンラインメディア発行人を経て独立。2009年にPublickeyを開始しました。
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