[速報]画像に写っている商品の型番は? このクレームの適切な対応部門は? 文章や画像データから機械学習で教えてくれる「Einstein Platform Services」、セールスフォース・ドットコムが発表
Webアプリケーションやモバイルアプリケーションに、簡単に機械学習機能を組み込めるAPI群「Einstein Platform Services」を、セールスフォース・ドットコムが発表しました。
Einstein Platform Servicesは、文章、画像、数値などのデータを基に学習し、判断できるようになる機械学習を実現するAPI群を提供します。
文章の内容から、適切な対応部門が判断できるように
文章を解析する「Einstein Sentiment API」は、文章を与えるとそれがポジティブな感情を表現しているのか、ネガティブな感情を表現しているのか、ニュートラルなのか、その度合いを数値で教えてくれるというもの。
さらに「Einstein Intent API」では、文章とラベルを用意することで、文章の内容とラベルの関係を学習させることが可能。
下記の例は、学習データとして、ある文章に対してその対応先として適切な部門名(ここではSalesとService)をラベルで示したものです。これを学習させると、ある文章が与えられたとき、それがどの部門で対応するのが適切かを推測できるようになります。
この機械学習機能を用いることで、例えばメールやコールセンターに寄せられた顧客の問い合わせを、迅速に適切な部門へ引き渡せるAI機能を備えたアプリケーションが実現します。
学習には十分なデータがあれば専門知識などは不要。アプリケーション開発者が機械学習を簡単に さまざまなユースケースで利用できるようになります。
商品画像を学習し、画像から型番を推測してくれる
「Einstein Image Classification API」では画像データを学習させることが可能になります。以下の例は商品の画像と商品名をセットにした学習データを用意したところです。
これを学習させることで、ある画像を提示するとそこに写っている商品名を推測できるようになります。
すでにこのAPIの先行利用を開始している顧客では、店頭に並んでいる商品の写真をスマートフォンで撮影すると、そこに写っている商品名や型番を教えてくれる自社製モバイルアプリを現場担当者が利用しており、毎日2万もの商品画像を判別しているとのこと。
また、「Einstein Object Detection API」は、画像に写っているモノの位置、サイズ、個数などを判断できる機械学習機能を提供。ある飲料メーカーはこの機能を用いて、倉庫内の画像から迅速に現在の在庫数を判別するアプリケーションを開発したとのことです。
そのほかEinstein Platform Servicesでは、機械学習で数値解析や予測などを行う「Einstein Analytics SDK」などが提供されます。
同社はあわせて開発環境を柔軟に構築するSalesforce DXを発表しました。
関連記事
あわせて読みたい
[速報]Salesforceアプリケーションの開発にGitHubやJenkins、好みのエディタなど任意の開発環境を実現する「Salesforce DX」ベータ公開
≪前の記事
マイクロソフトとBoxがクラウドで提携。Azureが展開する各地データセンターでBoxのファイル保存可能に、コンテンツ管理に機械学習機能も活用