「スクラム」の生みの親、ジェフ・サザーランド氏と野中郁次郎氏が基調講演のイベント、2月に開催予定
アジャイル開発手法の1つとしてよく知られている「スクラム」は、一橋大学の野中郁次郎氏と竹内弘高氏による1986年の論文「The New New Product Development Game」などを基に、1990年代半ばにジェフ・サザーランド(Jeff Sutherland)氏らが提唱したものです。
このスクラムの生みの親とされる二人が基調講演に登壇するイベント「Digital Innovation Leadership ~ビジネスを創造する組織戦略~」が、2017年2月15日に開催されることが発表されました。会場はウェスティンホテル東京、参加費用は無料です。
イベントは経営者や新規事業開発の責任者などを対象に、野中郁次郎 一橋大学名誉教授とScrum Inc. CEOのDr. Jeff Sutherland氏らが基調講演に登壇。その後、永和システムマネジメント 代表取締役社長の平鍋健児氏がモデレータで、KDDI ソリューション事業企画本部 副本部長の藤井彰人氏や情報サービス産業協会 会長横塚 裕志氏らがパネルディスカッションを行うというもの。
イベントの基調講演では、野中氏が、イノベーションはテクノロジーだけではなく組織の変革が必要で、コミュニケーションが変わる必要があり、自律型組織による企業の枠を超えたパートナーシップの必要性を提言し、Jeff氏がスクラムが生まれた背景やこれがイノベーションをなぜ支援するのかという仕組みや、採用企業の事例などを紹介するとのことです。
また、実務担当者向けのセミナーとしてScrum Inc.、KDDI、永和システムマネジメントの3社が協同で「認定スクラムマスター研修」「認定スクラムプロダクトオーナー研修」の有償研修を開催することも発表されました。
永和システムマネジメントの平鍋氏はこのイベントおよび同時に開催するセミナーについて「日本では、アジャイル開発はスタートアップやWebのサービサーには定着しましたが、まだまだ大企業のシステム開発には浸透していませんでした。これってもったいないことで、特に、デジタルイノベーションを考え始めたITでない企業(日本ではユーザー企業と呼ばれます)にももっともっと普及させたいのです」と、その狙いを語っています。
3社は今後も定期的にアジャイル開発の教育プログラムを提供していくとのことです。
あわせて読みたい
オープンソースの開発現場では限られたリソースで品質管理をどうしているのか。Twitter4J、GitBucket、Asakusa Framework、power-assertの作者が討論(前編)
≪前の記事
「クラウドが多数のITマーケットセグメントを支配し始めた年」が2016年だと、Synergy Research Group