2020年までに、ビジネス部門のIT投資と情報部門のIT予算はほぼ同じに。ビジネス部門のIT投資は情報部門のIT予算よりも伸びている。IDC
調査会社のIDCは、グローバルにおいてビジネス部門(LoB:Line of Business)のIT投資は情報部門の予算よりも成長率が高く、2020年にはビジネス部門のIT投資と情報部門の予算はほぼ同じになるだろうという予測を発表しました。
同社によると、2015年から2020年におけるビジネス部門のIT投資は年平均5.9%成長するのに対し、情報部門の予算は2.3%の成長と予測。
By 2020, IDC expects LoB technology spending to be nearly equal to that of the IT organization.
2020年までに、ビジネス部門のIT投資は情報部門のそれとほぼ等しくなるとIDCは予測している
(「Technology Purchases from Line of Business Budgets Forecast to Grow Faster Than Purchases Funded by the IT Organization, According to IDC - prUS42405217]から)
2017年の時点でビジネス部門のIT投資がIT部門の予算をすでに上回るだろうと同社が予測している業種は、組み立て製造業、ヘルスケア、メディア、消費者向けサービス、金融サービスの5つ。2020年までにこの業種はさらに保険、部品製造業、専門家サービス、小売業へも広がるとしています。
ビジネス部門によるIT投資は、アプリケーション、プロジェクト向けのサービス、アウトソーシングの順に多く、一方のIT部門のIT投資で多いのは、アウトソーシング、プロジェクト向けサービス、サポート&トレーニングの順。
IDCはIoTやAI、3Dプリンティングといったイノベーションがビジネス現場における日々のオペレーションにおけるIT投資を増加させている背景にあるとし、次のようにデジタルトランスフォーメーションによるIT環境の変化も理由だと分析しています。
The Innovation Accelerators have put the line of business units in the frontline of the digital transformation and have forced them to work either alone with the ecosystem outside of the IT organization as 'shadow IT' or in closer collaboration with the IT department than ever before.
イノベーションがビジネス部門をデジタルトランスフォーメーションの前線へと駆り立てており、これがIT部門の管轄外である「シャドーIT」へ、もしくはこれまで以上にIT部門と密接な連携作業を余儀なくさせている。
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