2017年10月は、GitHub開発のための最初のCommitからちょうど10年、GitHub CEOが明かす。GitHub Universe 2017
2017年10月19日は、GitHubを開発するための最初のGit Commitが実行されてからちょうど10年の節目にあたる。GitHubの共同創業者兼CEOのChris Wanstrath氏がこの10年を振り返る。
来週の木曜日、2017年10月19日は、GitHubを開発するための最初のGit Commitが実行されてからちょうど10年の節目にあたることを、GitHubの共同創業者兼CEOのChris Wanstrath氏がサンフランシスコで開催中の年次イベント「GitHub Universe 2017」の基調講演で明かしました。
基調講演での同氏の発言をダイジェストで紹介します。
GitHub開発のための最初のCommitは2007年10月19日
GitHubの共同創業者兼CEOのChris Wanstrath氏。
この時期は1年のなかでも特別な時期で、それは10月が、私たちがGitHubの開発をスタートした月だから。そして実は今年はさらに特別な年でもある。
というのもGitHubに取り組み始めたのは2007年10月で、次の木曜日、19日はGitHubそれ自身を開発するための最初のGit Commitから10周年にあたる。
素晴らしい出来事ではあるが、残念なことにそれはデフォルトのRailsアプリのインポートで、Commitそのものは面白くもなんともないものだったけれど、大事なのはそこからの行程(Journey)だ。
そこからの出来事は、本当に素晴らしかった。
(新野注:上記の画面にあるように、Chris氏は基調講演で実際には「次の金曜日、19日が10周年にあたる」と発言しています。しかし今年の10月19日は木曜日なので同社に確認したところ、GitHubの開発に取り組んで最初にCommitしたのが2007年10月19日。その10年後にあたる今年の10月19日は金曜日ではなく木曜日であることが正しいとのことでした。そのため本文中のChris CEOの発言を「金曜日」から「木曜日」に変えています)
2007年はTwitterもiPhoneもいまよりずっと小さい存在だった
2007年は、いまとはずいぶん違った世界だった。Twitterはまだヒナ鳥で現在のようなソーシャルモンスターではなかったし、まだ限られた人しかiPhoneを使っておらず、人々が持ち歩いていたコンピュータはスマートフォンではなくラップトップPCだった。
そこから時代は進んで、私たちは不況やインターネットバブルがはじけた状況から立ち直りつつあり、オープンソースは業界の一大勢力となった。
これがGitHubが生まれる前のことで、その後ソフトウェアの価格はより安くなり、クラウドが登場し、コンピュータはより身近なものとしてビジネスやコミュニティで使われるようになった。
フリーソフトウェアの哲学がGitHubに大きな影響を与えた
私たちは2007年のこうした動向からはすこし離れたところでGitHubをはじめた。
私たちをインスパイヤしたのはソフトウェアの開発プロジェクトであり、その哲学だった。
GitHubの開発をスタートしたとき、オープンソースをヘビーに使っていたし、私はオープンソースで育ったようなものだった。オープンソースが大好きだし、そこからコーディングの方法など多くを学んだ。
なにより、フリーソフトウェアの哲学というものは初期のGitHub開発に大きな影響を与えた。私たちはRailsやDjangoや新しいプログラミング言語などにインスパイヤされたのだ。
GitHub Universe 2017
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