[速報]「VMware Cloud on AWS」をAWSとVMwareが共同発表。Amazonクラウドのベアメタル上でVMware環境を提供、ハイブリッドクラウドを実現(更新終了)
Amazon Web ServicesとVMwareは、13日(日本では14日午前5時半)、Amazonクラウドのベアメタル上でVMware環境を実現し、ハイブリッドクラウドの構築を容易にする「VMware Cloud on AWS」を共同で発表しました。
ライブストリーミングによる発表には、AWSのCEO Andy Jassy氏とVMware CEO Pat Gelsinger氏が登場。
ハイブリッドクラウドサービスとして「VMware Cloud on AWS」の発表とともに、AWSとVMwareは、相互に主要なパブリッククラウドとプライベートクラウドのパートナーになるという両社のパートナーシップについても発表されました。
「VMware Cloud on AWS」は、Amazonクラウドのベアメタル上でvSphere、vSAN、NSXのVMware環境を実現したもの。オンプレミスのVMware環境とシームレスに統合でき、vCenterで統合管理可能。Amazonクラウドの機能もすぐに利用可能。
VMware Cloud on AWSはVMwareが主体となって営業、サポートなどを行います。
VMware Cloud on AWSは2017年中旬にサービス開始予定です。
任意のAmazonクラウドのリージョンにVMware Cloud on AWSを展開可能
発表会のデモンストレーションで示されたVMware Cloud on AWSの主な機能は、次のようなものでした。
顧客はAmazonクラウドのどのリージョンにVMware Cloud on AWSを展開するかを選択可能。今回は、アイルランドのリージョンを選択したとする。
規模の選択を行い、時間課金か、1年予約、3年予約かなどの支払い方法を選択。
確認画面をOKすると、アイルランドリージョンでVMware Cloudが立ち上がる(画面右の砂時計がでている四角が起動中のアイルランドリージョン。左の2つの四角は、すでに起動しているバージニアとオレゴンのVMware Cloudを示している)。
これでvSphere、VirtualSAN、NSXがAmazonクラウドのベアメタルサーバ上で起動、VMware環境がAmazonクラウド上で実現する。数秒から数分で立ち上がる。
VMware on AWSのvCenterでハイブリッド環境全体を参照
ポータル画面の「OPEN VCENTER」ボタン(赤の下線で示したボタン)をクリックすると、VMware Cloud on AWSが提供するvCenterが起動、Webブラウザから利用可能になる。
このvCenterは、VMware Cloud on AWSとオンプレミスを含むハイブリッドクラウド全体のビューを見ることが可能(左側ペインに複数のVMware Cloud on AWSおよびオンプレミスの一覧が表示されている)。それぞれのvSphere、vSAN、NSXの状況を見ることができる。
左ペインの一番上にあるDenver Datacenterはオンプレミスのデータセンターである。このデモではオンプレミスとAmazonクラウドはDirect Connectで接続されている模様。
クラウド間のvMotionも可能、分散リソーススケジューラも
VMware Cloud on AWSのvCenter画面から、Denver Datacenterで稼働している「ETL Service」をvMotionを利用してオレゴンリージョンへライブマイグレーション。
実行すると、画面上の横棒グラフで進捗が表示される。
VMwareのDRS(Distributed Resource Scheduler)を拡張したElastic DRSを現在テクニカルプレビュー中。
これはサーバの負荷を自動的にバランスするもので、オンプレミスなら新しいサーバの調達に数日から数週間かかるところを、VMware Cloud on AWSではポリシーに従って数分で新しいサーバを立ち上げ、バランスできるようになる。
また、VMware Cloud on AWSでは、Amazonクラウドが提供する多数のサービスに対してもシームレスにアクセス可能となる。
今回の提携がAWSとVMwareにとってどんな意味を持つのか。解説記事を書きました。
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