V8 5.4ではJavaScript Engineのガベージコレクタ改善でヒープメモリ使用量を最大40%削減、パーサ性能も向上
オープンソースで開発されているJavaScriptエンジン「V8」の最新版「V8 version 5.4」のベータ版がリリースされました。
V8 5.4ではガベージコレクタの改善が進み、特に512メガバイト以下の小さなメモリ環境においてオンヒープメモリの使用量のピークが最大で40%も減少していると説明されてます。これはasm.jsアプリケーションも含む大規模なJavaScriptファイルで高い性能向上効果を発揮するとのことです。
JavaScriptエンジンのメモリ使用量のメトリクスには、おもにピーク時のメモリ使用量と平均のメモリ使用量の2つがありますが、安定度や性能の面ではピーク時の使用量を減らすことによる効果が重要だとのこと。
また、パーサのスリム化による性能向上もはかり、そのほかの最適化の効果も組み合わせることでスタートアップ性能が向上しています。プロジェクトの内部で利用しているベンチマークでは中央値で5%の向上、Speedmeterベンチマークではマイナス10%からプラス13%程度の性能向上が見られるとのことです。
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