TypeScript 2.0正式版が登場。今後も開発者の生産性を加速していくと
マイクロソフトはTypeScirpt 2.0の正式版がリリースされたことを発表しました。
TypeScriptは、JavaScriptを生成するためのいわゆるAltJSと呼ばれる言語の1つで、マイクロソフトがオープンソースとして開発しています。WebアプリケーションのフレームワークAngular 2はTypeScriptで開発されていることが知られています。
TypeScriptは、JavaScriptを大規模なアプリケーション開発にも対応できるようにしたもの。コードを静的解析することでバグを発見しやすいような変数の型付けなどの構文を備えています。
TypeScript 2.0の主な新機能として、JavaScriptでバグの発生要因になりやすかったNull値やUndefined値を変数の値として持てないようにする「Non-nullable Types」機能を搭載。
また、Union型(共用体)ではF#やSwift、Rustのように変数にタグ付ができるタグ付共用体などをサポート。
コードを静的解析するコンパイラにもコントロールフローと呼ばれる新しい手法を用い、従来よりも適切なエラーメッセージが表示されるようになっています。
マイクロソフトのブログでは、今後のTypeScriptの展開を次のように書いています。
Going forward, we will continue to work with our partners and the community to evolve TypeScript’s type system to allow users to further express JavaScript in a statically typed fashion. In addition, we will focus on enhancing the TypeScript language service and set of tooling features so that developer tools become smarter and further boost developer productivity.
この先、私たちはパートナーやコミュニティと協力してTypeScriptの型システムを進化させていき、静的型付けされた方法でさらにJavaScriptを表現できるようにしていきます。
さらに、TypeScriptの言語関連サービスとツールの機能への拡張に焦点を当てて、デベロッパーツールがより賢くなり、開発者の生産性を加速していきます。
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