[速報]SAPとマイクロソフトがクラウド連携強化。SAP HANAをAzureで展開。Office 365とConcurなどSaaSをシームレス統合。SAPPHIRE NOW 2016
SAPは同社の年次イベント「SAPPHIRE NOW 2016」を米フロリダ州オーランドで開催しています。
初日の基調講演には同社CEOのビル・マクダーモット(Bill McDermott)氏が登壇。ゲストにマイクロソフトCEOのサティア・ナデラ(Satya Nadella)氏を迎え、SAPとマイクロソフトがクラウドにおいて連携を強化すると発表しました。
SAP S/4HANAを含むSAP HANAはMicrosoft Azureで動作保証され、SAP HANAのMicrosoft Azureでの展開に両社が協力して取り組むことなどが発表されました。
壇上に登場したサティア・ナデラ氏は、提携強化による顧客のメリットを次のように説明しました。
「私たちのハイパースケールクラウドを使えば、中国のデータセンターででインスタンスを起動して中国の法律に従って(SAP HANAを)運用することもできるし、ドイツのデータセンターで起動してドイツの法律に従って運用することもできる、こうした利点を両社の提携で得ることができる。
SuccessFactorsやConcurといったSAPの素晴らしいSaaSアプリケーションはOffice 365とシームレスに連携する。コミュニケーションとコラボレーションソフトウェアと業務ソフトウェアが連携すれば、それですべて済んでしまう。
さらにSAP Fioriで開発したモバイルアプリケーションは、Microsoft Intuneでマネジメントできる」
Office 356とSAPの人事アプリケーションSuccessFactorsや経費精算アプリケーションConcurとの連携では、Concurで出張手続きをするとその行程が自動的にOutlookに反映され、SuccessFactorsで休暇申請をするとOutlookに入っているミーティングスケジュールがリスケジューリングされるデモンストレーションが紹介されました。
こうしたOffice 365とSAPのSaaSの統合は現在両社で作業中とのことです。
ナデラ氏とマクダーモット氏は「これは始まりに過ぎない」と話し、今後さらなる連携強化の可能性を示しました。
あわせて読みたい
[速報]「Google Assistant」発表。状況を理解して人間と会話、アシスタント機能を提供。Google I/O 2016
≪前の記事
国内データセンター事業者は、建設コストの高止まりでデータセンターを新設する事業者とそれを借りる事業者に分化していく。IDC Japan