SAPとアップルが業務アプリケーション分野で提携。iOS用の新しいSDK提供を計画
業務アプリケーション分野の大手SAPとアップルは、業務アプリケーション分野で提携したことを発表しました。
両社は企業向けにiOS対応の業務アプリケーションを開発する予定で、この業務アプリケーションはAppleが開発しオープンソース化されたSwift言語と、SAPが開発した業務アプリケーション向けUIフレームワークの「SAP Fiori for iOS」が用いられるとのことです。
また両社は、SAPがクラウドサービスとして展開する「SAP HANA Cloud Platform」に対応したiOS専用のSDKの提供も計画しています。これにより、SAP HANA Cloud Platformを基盤としたiPhoneやiPad対応のネイティブなモバイルアプリケーションを、短時間かつ効率的に開発できるようになる見通し。
アップルは提携を通じてエンタープライズを攻める
アップルはすでにIBMと業務アプリケーション分野で提携しており、その成果として業務アプリケーションの開発環境が充実するだけでなく、IBMのクラウドであるBluemix上でSwiftランタイムを提供するなど、クラウド対応も進行中です。
またAppleはシスコとの提携も昨年発表し、両社は企業においてiOSデバイスを音声や動画を通じた優れたコミュニケーションやコラボレーションツールのためのデバイスとして最適化していくと発表しています。
そして今回は業務アプリケーション分野大手のSAPとの提携です。アップルは自身が得意としないエンタープライズ分野への進出には、大手ベンダを広く巻き込んでいくという方向性を明確に持っているのでしょう。
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