これまでなかったPCIe接続による高速な共有ストレージアレイ、しかもオールフラッシュを実現したEMC DSSD[PR]
ストレージに高速性を求める場合、一般的に選択されるのはPCIeインターフェイスに接続するサーバ内蔵型のフラッシュストレージになるでしょう。
一方で、ストレージにミッションクリティカルでの高い信頼性やビッグデータ向けの大容量を求める場合、選択されるのはファイバーチャネルやイーサネットで接続され、電源やインターフェイスなどが冗長化された共有ストレージアレイになるでしょう。
この、サーバ内蔵型の性能と共有ストレージアレイの容量と信頼性の両立を、アーキテクチャのレベルで実現したストレージが登場しました。EMCの「DSSD D5」(以下DSSD)です。
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DSSDは独自に開発したPCIeインターフェイスカードにより、複数のサーバとストレージ筐体をPCIeで接続。サーバ内蔵型ストレージと同等以上の高性能と、共有ストレージアレイのように冗長化されたハードウェア構成による共有ストレージアレイとしての高信頼性と大容量をすべて兼ね備えています。
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Oracle RACを稼働させるような共有ストレージアレイとして使うことで高速なデータベースシステムを実現できますし、Hadoopなどの大規模データ分析の高速処理にも適しています。
新技術「PCIeメッシュファブリック」がカギ
DSSDにおいてもっともチャレンジングな技術と言えるのが「世界最大のPCIeメッシュファブリックの開発」であると明かしたのは、EMCのアジア太平洋地域および日本でDSSD部門担当セールス&事業開発ディレクター マイケル・レオン氏。
もともとPCIeはケーブルを引き延ばして外部のストレージと接続するようには設計されていません。それをサーバから共有ストレージまで引き延ばせるようにインターフェイスやケーブルを開発し、ストレージ内部ではPCIeのスイッチネットワークを構成することによってサーバから高速にフラッシュメモリにアクセスできるようにしています。このPCIeによるメッシュ状のファブリックネットワークが業界初の技術となるわけです。
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しかもこのネットワークはホットプラガブルで、稼働中に抜き差しが可能。冗長化による信頼性の確保も行われています。
フラッシュメモリに書き込むデータに対しても「CUBIC RAID」と呼ばれる独自のパリティセットによる冗長性を持たせており、フラッシュメモリチップの障害などでデータの一部が失われたとしても、システム全体としては自動的にデータを修復し運用を継続する高い信頼性を実現しています。
ソフトウェア面でも大幅な性能向上
DSSDの高速性は、ソフトウェア面での革新も含まれています。DSSDでは、従来のストレージで使われていた、OSのシステムコールからSAS/SATAなどのコントローラをへてハードディスクドライブやフラッシュメモリのデータを読み出すという深い階層構造を見直し、Libfloodと呼ばれる薄いレイヤのみでアプリケーションからストレージへアクセスできるようにしました。
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このlibfloodには、DSSDを従来のストレージとおなじように使えるBlockストレージに見せる方式、DSSDネイティブなFlood API経由で高速にアクセスできる方式、ビッグデータの扱いに適したHaddopファイルシステムとして見せる方式の3つが備えられています。
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このようにソフトウェアの階層を大幅に減らしたことも、DSSDの性能向上に大きく貢献しています。
高速なデータベース処理やリアルタイム分析を大容量で実現
この高速高性能なDSSDを、EMCはOracleのようなデータベースの高速なストレージとして、あるいはHadoopやSASのような大規模なデータ分析、あるいは最近ニーズが高まっているリアルタイム分析における高速大容量なストレージとして想定しています。
いまデータベースにおける高速化の方向性として、インメモリデータベースの利用が進もうとしています。しかしメモリに載るデータ容量にはある程度の制限があり、「DSSDを用いることで、インメモリに近い性能で大規模なデータ分析が可能になります」(マイケル・レオン氏)。
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DSSDは新しい技術を取り込める設計になっている
フラッシュメモリや高速ネットワークは技術革新が激しい分野です。例えばいま、フラッシュストレージのための新しい接続規格「NVMe」をファイバーチャネル載せるNVMe over Fabricや、新世代の不揮発性メモリとされる「3D XPoint」などが登場してきています。
DSSDは独自技術によってPCIeを用いた共有ストレージアレイを実現しています。こうした新しい技術に対応できるのでしょうか?
「3D XPointもNVMe over Fabricも、新しい技術が登場すれば取り込めるアーキテクチャになっている。そうした将来を見据えて設計してある」(マイケル・レオン氏)
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数年後、新技術の登場や標準化が進んだときには、それに適応した新しいDSSDの姿を見ることができそうです。
(本記事はEMCジャパン提供のタイアップ記事です)
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