[速報]オラクルと富士通がクラウドで戦略的提携。富士通が国内データセンターからOracle Database Cloud Serviceを提供
7月6日、オラクルと富士通はクラウドにおける戦略的提携を発表しました。Oracle Cloudを富士通の国内データセンターに設置し、Oracle Database Cloud Serviceを富士通のクラウドサービスである「Fujitsu Cloud Service K5」のオプションとして提供します。
戦略的提携の柱は3つ。1つ目は富士通の国内データセンターにOracle Cloudを設置することで、データを国外に持ち出すことなく利用できること。2つ目はOracle Cloud Database Serviceを富士通のサービスとして提供すること、3つ目は人材管理サービスのOracle HCM Cloudを富士通グループで採用し、そのノウハウをもとに外販していくことです。
富士通 代表取締役会長 山本正巳氏は、今回の提携の発端がラリー・エリソン氏と昨年4月に話をした時にクラウドで一緒にやろうという話からであり、1年かけてそれが実現したと説明。
ラリー・エリソン氏は、富士通とオラクルは長期的なパートナーであり、次世代のコンピューティングを一緒に進めていけるのをとても嬉しく思うと発言しました。
オラクルとしては実質的にはじめてOracle Cloudのデータセンターが日本国内に設置されることとなります(SaaSの一部がすでに日本国内のデータセンターで稼働しています)が、その展開は富士通との緊密なパートナーシップによるものとなりました。
Oracle Cloudのデータベースサービスを富士通のK5オプションサービスとして利用する場合には、富士通がワンストップでサポートする予定です。Oracle Cloudを利用する場合も当面は富士通が窓口になって申し込みからクラウド上のシステム構築までを行うとのことです。
具体的には、例えばAmazonクラウドやMicrosoft Azureのポータルから日本リージョンが選べるような形で、Oracle Cloudのポータルから日本リージョンを選んで開始できる、といった利用方式には当面はならない見通しとのこと。基本的には富士通のクラウドのポータルや営業担当が窓口となるとのことです。
その点で、オラクルはAmazonやマイクロソフト、Googleなどとは違うアプローチで国内のクラウド展開を選んだと言えるでしょう。
この戦略的提携によるサービスの提供は、2016年度第4四半期から開始予定です。
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