IBMもAWS Lambda対抗のサーバレスアーキテクチャ提供へ。イベントドリブンでNode.jsとSwiftに対応した「OpenWhisk」をBluemixで提供。コードはオープンソースに
IBMは2月22日、イベント駆動型でコードを実行してくれるマネージドサービス「OpenWhisk」を発表しました。OpenWhiskはクラウド上のイベントやクライアントからのリクエストをトリガーにして、JavaScriptやSwiftのコードを実行するというもの。
同社のクラウドサービス「Bluemix」上のマネージドサービスとして提供されるため、サーバの運用管理も不要です。
IBMはOpenWhiskのコードをオープンソースとしてGitHubにも公開。また、イベントによって起動できるものとしてDockerコンテナ内のアプリケーションも対象にしているのも大きな特長でしょう。
こうしたイベント駆動型で非同期実行、マネージドサービス、JavaScriptなどの特徴を備えたクラウドサービスの先駆的な存在は、2014年11月に発表されたAmazonクラウドの「AWS Lambda」です。そしてAWS Lambdaの登場とともに、こうした仕組みを活用した構造をサーバレスアーキテクチャとも呼ぶようになりました。
また、イベントによって起動されるコードは一般に簡潔な機能を実現する小規模なコードでもあるため、サーバレスアーキテクチャはMicroservices的な文脈の1つとも考えられています。
Googleも今月になって、このサーバレスアーキテクチャを実現する「Google Cloud Functions」を公開。クラウドのイベントに反応するイベント駆動型で非同期実行、Node.jsベースでJavaScriptに対応し、マネージドサービスなので運用管理も不要です。
Amazonクラウド、Google、そしてIBMがサーバレスアーキテクチャへ踏み込んだことで、サーバレスアーキテクチャはクラウドにおけるアプリケーション実行の一般的な枠組みの1つになって行きそうです。
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