Kubernetes 1.4リリース。Dockerコンテナのクラスタ構築が容易に、バッチ処理などの定期的実行に対応など
Dockerコンテナをクラスタ化し、運用管理するツール「Kubernetes」の最新版「Kubernetes 1.4」がリリースされました。
Dockerコンテナはこれからのクラウドネイティブなアプリケーションのプラットフォームとして本命視されており、そのクラスタ運用管理ツール、あるいはスケジューラと呼ばれるツールの重要性が高まっています。
Kubernetes 1.4の主な新機能は以下です。
Dockerコンテナのクラスタ構成を容易に
新コマンド「kubeadm」の導入で複雑なスクリプトを不要にし、「kubeadm init」でマスター起動し、「kubeadmin join」でクラスタをノード化するという、2つのコマンドで簡単にDockerコンテナのクラスタを起動できるようになりました。
バッチ処理やデータベースなどのステートフルなアプリ対応を拡充
「ScheduledJob」コマンドが追加され、バッチ処理のような定期的な処理に対応(アルファ版)。データベースのようにクラスタの起動よりも前に起動したいアプリケーションのための「init-containers」がベータ版に。
クラウドをまたいだクラスタのレプリカ、ロードバランスの実現
リージョンやクラウドをまたいだレプリカを実現する「Federated Replica Sets」機能がベータに。リージョンやゾーンを超えたグローバルなレイヤ7のロードバランスを実現する「Federated Ingress」は、Google Cloud Platform対応としてアルファ版に。
セキュリティの強化
Podやコンテナのセキュリティコンテキストを作成、管理する属性の「Pod Security Policy」を追加。AppArmorのサポートが追加されました。
11月にはKubernetesのイベントである「KubeCon」が米シアトルで予定されています。もしかしたらそこで今後のロードマップや新機能などが発表されるかもしれません。
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