Kubernetes 1.3が登場。マルチクラウド対応、データベースのようなステートフルアプリも管理可能、ローカルテスト用にミニ版も登場
Dockerコンテナのクラスタを運用管理するツール「Kubernetes」の最新版「Kubernetes 1.3」がリリースされました。
Kubernetesは、多数のDockerコンテナをラベルで分類し、特定のラベルのコンテナを10個立ち上げ、稼働状況を監視して万が一途中でいくつかのコンテナが落ちたら新たに追加のコンテナを立ち上げて10個の稼働を維持するといった、Dockerのクラスタ運用を自動化してくれる機能を備えています。
Kubernetes 1.3では、従来よりも管理できるクラスタ内のノード数が2倍になり、クラスタサイズを気にする必要がほとんどなくなりました。
新機能の「Cross-cluster federated service」は、オンプレミスなども含む別々のクラウドで稼働する複数のクラスタ群を連動するものとして管理できます。マルチクラウドを用いて物理的に離れた場所で稼働するクラスタ群を運用することで、システム全体の可用性の向上を実現できます。
またKubernetes 1.3では、あるコンテナを実行するノードが再起動されたとしてもホスト名が固定され、コンテナの寿命にかかわらずストレージが維持される「PetSet」オブジェクトの設定が可能になりました。これによって、データベースのように固定された設定とストレージが要求されるアプリケーションをKubernetesで運用可能になります。
開発者が自分のローカルマシンでKubernetesを試すためのミニ版Kubernetes「Minikube」も登場しました。ローカルマシン上にKubernetesとAPI互換のクラスタを構築でき、動作を試すことができます。
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