今年登場する新プロセッサ、インテル“Kaby Lake”とAMDの“Bristol Ridge”はWindows 10のみをサポート。マイクロソフトが説明
今年投入される見通しの新プロセッサ、インテルの“Kaby Lake”、AMDの“Bristol Ridge”、そしてクアルコムの“8996”(Snapdragn 820)では、Windows OSとしてはWindows 10のみをサポートすることになるようです。
マイクロソフトのWindowsブログに1月15日付で投稿された記事「Windows 10 Embracing Silicon Innovation」で説明されています。以下でその部分を引用します。
Windows 10 will be the only supported Windows platform on Intel’s upcoming “Kaby Lake” silicon, Qualcomm’s upcoming “8996” silicon, and AMD’s upcoming “Bristol Ridge” silicon.
インテルの次期“Kaby Lake”シリコン、Qualcommの次期“8996”シリコン、そしてAMDの次期“Birstol Ridge”シリコンがサポートするWindowsプラットフォームは、Windows 10だけになるだろう。
SkylakeでもWindows 7/8.1のサポートは2017年7月まで
現在販売されているインテルの最新プロセッサ“Skylake”でも、来年7月以降は実質的にWindows 10のみをサポートすることになりそうです。同じく同ブログ記事から、SkylakeにおけるWindows 7およびWindows 8.1のサポートについての記述を引用しましょう。
Through July 17, 2017, Skylake devices on the supported list will also be supported with Windows 7 and 8.1. During the 18-month support period, these systems should be upgraded to Windows 10 to continue receiving support after the period ends.
2017年7月17日まで、サポート対象リストに掲載されているSkylakeデバイスはWindows 7およびWindows 8.1でもサポートされる。サポート期間後にもサポートを受ける場合には、18カ月のサポート期間内にこれらのシステムをWindows 10へアップグレードしなければならない。
18カ月というのは、2016年1月のいまから2017年7月までが18カ月ある、という意味でしょう。いずれにせよ今年から販売される最新のプロセッサを搭載したマシンでは、Windows 10だけを利用してもらいたいというのがマイクロソフトの意向なのです。
これは特に最新のPCを導入しようとする企業にとって問題になりそうです。多くの企業ではハードウェアは新しくとも、利用するWindowsはWindows 7や8.1のまま、というケースが少なくありません。今後企業で、はWindows 7や8.1がサポートされ続けるプロセッサを搭載した機種を選択していく必要がありそうです(おそらくベンダも企業向けにそれを明示した機種を供給するのではないでしょうか)。
Windowsとシリコンの深い統合に注力する
なぜマイクロソフトは最新のプロセッサではWindows 10のみのサポートとしたいのでしょうか? その理由もブログには次のように書いてあります。
This enables us to focus on deep integration between Windows and the silicon, while maintaining maximum reliability and compatibility with previous generations of platform and silicon.
これによってWindowsとシリコンの深い統合に注力することが可能になる。と同時に、高い信頼性と過去の世代のプラットフォームおよびシリコンとの互換性を維持できる。
マイクロソフトはインテルやAMD、クアルコムらと緊密に連携し、最新のハードウェアとソフトウェアの組み合わせでイノベーションを促進したいと考えているわけです。そのためには、Windows 10とSkylakeが登場したこのタイミングで過去の環境とのしがらみを切り離すことが重要だと考えているのでしょう。
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