jQuery 3.0正式版がついにリリース。通常版のほかに、Ajax機能を省略したスリムビルド版も提供
2006年1月にjQueryが初めて世の中に登場してから10周年となる今年。jQuery 3.0の正式版が登場しました。
これまでjQueryは、、モダンブラウザのみをサポートすることで軽量化と安定化をはかった「jQuery 2.x」系と、Internet Explorer 8以前を含む古いバージョンのブラウザまでサポートする互換性重視の「jQuery 1.x」系の2系統が存在しました。
しかしマイクロソフトがInternet Explorer 8のサポートを今年1月に終了したことで、古いブラウザをサポートする必要が大幅に薄れたため、jQuery 3.0以降はモダンブラウザだけをサポートするjQuery 3.0系だけになります。今後jQuery 2.x/1.xへの機能追加やバージョンアップは基本的に行われません。
jQuery 3.0はメジャーバージョンアップとなるため、過去のバージョンと非互換の部分がありますが、大きな問題は発生しないだろうと説明されています。
Despite the 3.0 version number, we anticipate that these releases shouldn’t be too much trouble when it comes to upgrading existing code. Yes, there are a few “breaking changes” that justified the major version bump, but we’re hopeful the breakage doesn’t actually affect that many people.
3.0というバージョン番号にもかかわらず、私たちは既存のコードに対してアップグレードしたとしても大きな問題は起きないだろうと想定している。たしかにメジャーバージョンアップに対応したいくつかの「破壊的変更」はあるが、それほど多くの人々に影響するものではないと楽観している。
「jQuery 3.0 Final Released! | Official jQuery Blog」から
また、フル機能のjQuery 3.0のほかに、Ajaxの機能を省略して軽量化したスリムビルド版のjQuery 3.0の提供が行われます。
Along with the regular version of jQuery that includes the ajax and effects modules, we’re releasing a “slim” version that excludes these modules.
通常バージョンとしてAjaxやエフェクトモジュールなどを含んだjQueryと同時に、これらを外した“スリム”バージョンも提供する。
最近のWebアプリケーションではjQueryのAjaxを使うことは少なくなったと思われますので、スリム版のjQueryで十分だという開発者も多いでしょう。圧縮後のサイズは通常版が30kbなのに対し、スリム版は23.6kb。
jQuery UIとjQuery Mobileについては、次のバージョンでjQuery 3.0に対応したものがリリースされるとのこと。
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