Google、クラウドの仮想CPU数とメモリ容量を自由にカスタマイズできる「Custom Machine Types」正式サービス開始。適切な性能設定で最大50%もコスト削減に
パブリッククラウドの仮想マシンは一般に、あらかじめ価格表に載っているマシンタイプの中から、プロセッサの仮想コア数やメモリ容量の希望に近いものを選ぶものでした。
利用者からすれば、仮想マシンのプロセッサの仮想コア数とメモリ容量を自由に選べた方がうれしいのですが、クラウドを提供する事業者からすれば、自由度が高いとそれだけ価格表も課金システムも、そして大規模なサーバに対して柔軟なインスタンスの調達をするための運用管理システムも複雑になってしまいます。
しかしGoogleは同社のクラウドサービス「Google Compute Engine」で、利用者が任意の数の仮想CPUとメモリ容量を自由に選べる新機能「Custom Machine Types」の正式サービスを開始したと発表しました。
利用者は下記のようにスライダーで1から32までの任意の仮想コア数と、仮想コア数あたり最大6.5GBまでのメモリ容量を設定してインスタンスを調達できます。価格も仮想CPUやメモリ容量に対応して自動的に計算されます。
GoogleはこのCustom Machine Typesによってさらに柔軟なコンピューティングリソースの調達が可能になることで、使った分だけ支払うというクラウドの価格体系がさらに本物に近づくとしています。
また同社がこの機能のベータサービス以来行ってきた調査によると、適切なコンピューティングリソースの設定によって無駄なリソースへの支払いが不要になり、平均で19%、最大で50%のコスト削減になるとのことです。
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