Facebookとパナソニックが開発、コールドデータを長期間安全に保存する「freeze-ray」アーカイブシステムを発表
Facebookには1日あたり20億枚もの写真が保存されており、同社はこの写真データを含む大量のデータをいつまでも保存しています。
同社がアーカイブしているデータの規模は、データを長期間保存するためアーカイブに最適化したシステムを自社で開発し、その施設をオレゴン州や北カリフォルニア州に構築するほど膨大です。
パナソニックはそのFacebookと連携し、光ディスクを使ったデータセンター用データアーカイブシステム「freeze-ray」の開発を発表しました。
光ディスクは長寿命、普遍性、低消費電力
freeze-rayは、光ディスクシステムの特性である長寿命性、不変性、ドライブの後方互換性、低消費電力、環境変化への耐性などにより、データ完全性の保護とデータセンターのコスト削減を同時に実現する最適なコールドストレージを提供することが可能と説明されています。
開発にあたり、パナソニックは主に高密度光学技術、光ディスク、ドライブ、関連ロボットなどの主要装置、データセンターでのシステム制御を容易にするライブラリーソフトの開発を行いました。
一方Facebookは、データセンターのストレージシステムの設計、配備、管理、整備に関する専門知識の提供という形で「freeze-ray」の開発に協力しています。
Facebookはfreeze-rayを配備済み
Facebookは現在、同社のデータセンターに第1世代となる100GBのBlu-rayディスクによる「freeze-ray」を配備し、2016年後半には第2世代の300GBディスクによるアーカイブシステムをFacebookデータセンターに配備する予定です。
Facebookのインフラ担当副社長であるジェイソン・テイラー氏は次のようにコメントしています。「パナソニックと連携して進めてきた取組みの素晴しい点は「freeze-ray」に使われる光ディスクには不変性があること、すなわち一度書き込んだものには上書きができないということです。この特徴は長期間にわたり保存データにアクセスし続ける人の助けになるでしょう」
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