Docker 1.10正式版が登場、新しいイメージIDの割当てなど。Compose 1.6でネットワークとストレージボリュームの複雑な構成も可能に
Dockerはコンテナ型仮想化ソフトウェアの新バージョン「Docekr 1.10」正式版のリリースを発表しました。
Docker 1.10では、Dockerイメージが保存される際のID番号の割当てが、これまでの乱数による割当てから、イメージなどのハッシュ値を基に割り当てられる方法に変わっています。
これにより、イメージに含まれているコンテンツの検出が容易になると同時に、よりセキュアでIDの衝突が防げるようになりました。
ただしDocker Engineを新バージョンに入れ替えて再起動された時点で、自動的にDockerイメージのアップグレードが行われます。その処理中はDockerイメージのチェックサムなどを計算するためDocker Engineの反応が止まります。このダウンタイムを避けるためのマイグレーションツールも提供されています。
またDocker 1.10に対応したCompose 1.6も登場。Composeは複数のコンテナを利用した分散アプリケーションを構成するためのツール。Compose 1.6ではネットワークやストレージボリュームの複雑な構成を構成ファイルに記述できるようになりました。
これにより、開発環境上でCompose 1.6を用いて複雑な構成を作成してそのまま分散環境へデプロイでき、継続的デプロイが容易になると説明されています。
あわせて読みたい
Docker対抗のコンテナ型仮想化、CoreOSの「rkt 1.0」正式リリース。Dockerイメージも実行可能
≪前の記事
Docker、オフィシャルイメージのOSをAlpine Linuxへ切り替える計画が明らかに。OSの軽量化に傾倒するDocker