コンテナはどこで使われているか? 管理プラットフォームのシェア1位はCloud Foundry、2位はAmazonクラウド、3位はAzure。Cloud Foundry Foundationの調査結果
PaaS基盤ソフトウェアであるCloud Foundryの開発主体となっているCloud Foundry Foundationは、コンテナ型仮想化の利用状況に関する調査結果「Hope Versus Reality: Containers in 2016」(pdf)を発表しました。
調査結果では、グローバルにおけるコンテナの利用状況、課題、管理プラットフォームの状況などについて示されています。概要を紹介しましょう。
調査は100人以上の規模の企業の開発者、ITマネージャ、運用担当者、ビジネス担当者に対して行われました。総回答数は711で、回答者の34%が北米、33%が欧州、33%がアジアに勤務しているため、グローバルな調査結果となっています。
また、回答者の30%が開発者、30%が運用担当者、20%がITマネージャ、20%がビジネス他当社となっており、現場のエンジニアからマネージャ、ビジネス担当まで回答者の種類も幅広くなっています。
現在のコンテナの使われ方は、アプリケーションの開発環境がもっとも多く、逆に仮想マシンの置き換えとして使っているのは30%と少数派になっていますが、それでも30%という数字は以外に大きなものかもしれません。
コンテナに対する現時点でのスタンスは、評価中が31%、使用中が22%と半数以上はコンテナについての取り組みを見せている一方で、34%が未使用、13%は分からない、と回答しています。
また、評価中と使用中の回答者では、すでに環境の主流になっているとの回答は16%、来年中には主流になるだろうとの回答が64%と、非常に前向きな回答になっています。
一方で課題としては、自社の環境に統合する手段が複雑である、あるいは高いスキルのスタッフが必要であるといった回答が目立っていました。
そして、利用されているコンテナ管理プラットフォームは、トップがCloud Foundry、2位がAmazon Web Services、3位はMicrosoft Azureとなっています。
Cloud Foundryを使うと内部で自動的にコンテナが利用されるので、ここでトップがCloud Foundryになるのはちょっとずるい気もしますが、4位にOracleが入っていること、Kubernetesがわずか4%、Docker Swarm関連はランクインもしていないなど、やや意外な結果に見えるので、Cloud Foundry Foundationによる調査であることを割り引いて考える必要があるのかもしれません。
詳細はぜひ「2016 Container Report | Cloud Foundry」からご覧ください。
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