AzureからWindows 10デスクトップ仮想化サービス、アプリケーションリモート配信など提供。シトリックスとマイクロソフトが協業で
米シトリックスシステムズは23日、オンラインインベント「Citrix and Microsoft: Making Cloud Simpler, Business Faster」を開催。両社はMicrosoft Azureを基盤としたアプリケーションのリモート配信サービス「XenApp “express”」と、Windows 10のデスクトップ仮想化サービス「XenDesktop for Windows 10 on Azure」の提供を発表しました。
Azure RemoteAppの後継「XenApp “express”」
マイクロソフトは、現在Microsoft Azureで提供しているアプリケーションのリモート配信サービス「Azure RemoteApp」が来年終了することを明らかにしています。
その後継としてマイクロソフトとシトリックスの協業によって提供されるのが、Microsoft Azureを基盤としたシトリックスの新サービス「XenApp “express”」です。
アプリケーションのリモート配信とは、、あらかじめサーバやクラウド上に配信用のアプリケーションパッケージを用意することで、手もとのPCから呼び出してあたかもインストール済みのアプリケーションのようにすぐに利用できるという機能。
通常のアプリケーションと同様に手もとのPCのファイルを開いたり保存することが可能な一方、リモートアプリケーションの専用ランチャーをあらかじめ手もとのPCにインストールするだけで、事前のインストール作業や設定などは一切不要、終了するとその痕跡も残しません。
そのため、企業内でWindows PCを配布するだけで業務アプリケーションの配布が容易かつ安全にできる、といった利点があります。
XenApp “express”は11月頃にプレビュー版が登場し、来年正式リリース予定。
Azureからデスクトップ仮想化「Windows 10」を提供
また両社は、AzureからWindows 10のデスクトップ仮想化サービスを提供する「XenDesktop for Windows 10 on Azure」も発表しました。
これは今年5月に行われたシトリックスのイベント「Citrix Synergy 2016」で登場が予告されていたサービス。年内にリリースが予定されています。
シトリックスは今年1月にクラウド基盤ソフトウェア事業などを売却し、デスクトップ仮想化などコアビジネスに回帰、マイクロソフトとの協業を強めていく戦略を明確にしています。今回の発表もこの方針に沿ったものといえるでしょう。
あわせて読みたい
NASAがミッションコントロールシステム用フレームワーク「Open MCT」をオープンソースで公開
≪前の記事
米ガートナー、先進テクノロジーにおけるハイプサイクル2016年版を発表。機械学習やブロックチェーンは過度な期待のピーク、量子コンピューティングは黎明期に