AWSとVMware、ハイブリッドクラウドで大型提携を今週発表との報道
Amazon Web ServicesとVMwareが、ハイブリッドクラウドに関して大きな提携を今週の木曜日に発表するとの報道が、米国の大手経済誌フォーチュンとIT系オンラインメディアのSilicon Angleでされています。
- VMware, Amazon Ink Cloud Deal Despite Rivalry - Fortune
- VMware will sign deal next week with rival Amazon Web Services | SiliconANGLE
Fortuneは独占記事として次のように報じています。
VMware—whose chief executive three years ago described Amazon Web Services as a mortal enemy to VMware and its partners—is about to announce a partnership with AWS. The goal is to make it easier for customers to run VMware software both on their own internal servers and on Amazon’s public cloud infrastructure.
VMware、そのCEOは3年前にAmazon Web Servicesは同社とそのパートナーにとって不倶戴天の敵であるとしたが、同社がAWSとのパートナーシップを発表しようとしている。目指すのは、顧客がVMwareのソフトウェアを社内サーバとAmazonクラウドのどちらでも容易に実行できるようにする、というものだ。
Silicon Angleも基本的に同様の内容で両社が大型の提携をすると報じた上で、VMwareが同社の資産の一部をAmazon Web Servicesに売却する可能性がある、とも書いています。
The source also said it’s possible that the deal could involve a sale of VMware assets to AWS, though that possibility was not certain and it was not immediately clear which VMware business unit might be involved.
VMwareは自社のクラウドサービス「vCloud Air」を展開していますが、クラウド市場で存在感を示せているとは言えません。日本のデータセンターは来年終了することが発表されており、今年8月に米国で開催された同社最大のイベントVMworld 2016 USでも大きな発表はありませんでした。
一方で同社は今年2月にはIBMと提携し、IBM Cloud上でVMwareのソフトウェアを利用可能にするなど、大手クラウドベンダーとの提携をクラウド戦略として重視しつつあるようです。
Amazon Web Servicesとの提携は、そうした戦略の延長線上にあると考えれば自然なものといえるでしょう。
そしてこれはAmazon Web Servicesにとって競合と比較して弱点とされていた、強力なハイブリッドクラウド戦略を獲得するものとしてクラウド市場に大きな影響を与えるものになりそうです。
Publickeyでは発表され次第、その内容をお届けするつもりでいます。
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