マイクロソフト、より高速な「TCP Fast Open」など採用へ、Windows 10の大型アップデートとWindows Server 2016で
マイクロソフトは8月に行われるWindows 10の大型アップデートWindows 10 Anniversary Updateと、9月に正式リリースが予定されているWindows Server 2016で、「TCP Fast Open」の採用やTCPの初期ウィンドウサイズ(Initial Congestion Window)を10にするなど、より高速な通信を実現するTCPの新機能を明らかにしました。
新しく実装されるTCPの機能などは次のとおりです。
- TCP Fast Open (TFO) for zero RTT TCP connection setup. IETF RFC 7413
- Initial Congestion Window 10 (ICW10) by default for faster TCP slow start
- TCP Recent ACKnowledgment (RACK) for better loss recovery (experimental IETF draft)
- Tail Loss Probe (TLP) for better Retransmit TimeOut response (experimental IETF draft)
- TCP LEDBAT for background connections IETF RFC 6817
「TCP Fast Open」は、すでに通信をしたことのある接続先と再び接続するときには、最初のハンドシェイクをできるだけ省略することで、低レイテンシな接続を実現します。
参考:TCP Fast Open – Webを速くするためにGoogleがやっていること Make the Web Faster 4 – | HTML5Experts.jp
「Initial Congestion Window 10 by default」は、TCPで通信する際の初期のウィンドウサイズをこれまでの4から10に増やし、いままでよりも広い帯域を最初から想定して通信することで、より効率的な帯域の利用を実現しようというものです。
これらの新しい機能によって、WindowsはTCPの接続に掛かる時間が短縮され、通信速度が向上し、パケットロスのリカバリにかかる時間が短くなることが期待されるとのことです。
あわせて読みたい
Pokémon GOのサーバの可用性は? レイテンシは? Datadogが「Pokémon GO status」を勝手に公開中
≪前の記事
企業はオンプレミスの代替としてIaaSを積極的に採用、IaaSクラウドは5年で約3倍以上の市場拡大との予想。IDC