EMC、コンテナのストレージ機能を集中管理するフレームワーク「libStorage」、オープンソースで公開
米EMCとCoreOSが相次いで、コンテナに適したストレージ機能を実現するためのソフトウェアをオープンソースで公開しました。両社はそれぞれ異なるアプローチでコンテナに適したストレージを実現しようとしています。
この記事ではEMCがオープンソースで公開した「libStorage」を紹介します。CoreOSが発表した「Torus」は、次の記事で紹介します。
分散して存在するコンテナのストレージを集中オーケストレーション
EMCのlibStorageは、分散して存在するコンテナのストレージ機能を集中的にオーケストレーションするためのAPIを提供するフレームワークです。
各コンテナにlibStorageのクライアントを搭載。そのクライアントはすべてlibStorageサーバを経由してストレージプラットフォームへ接続することになります。
libStorageは既存のコンテナに対するオーケストレーションフレームワーク、例えばKubernetesやApache Mesos、Cloud Foundryなどと共存して利用可能です。
EMC is making storage a first-class citizen by creating an ideal architecture that embeds libStorage client and server components to enable container runtimes to communicate directly with storage platforms. This design requires minimal operational dependencies and provides volume management for container runtimes, simplifying and automating a once complex and time-consuming task.
EMCは、libStorageクライアントを組み込み、コンテナランタイムが直接ストレージプラットフォームとやりとりできる理想的なアーキテクチャを創造することで、ストレージを(コンテナの)第一級市民に位置づけようとしている。
このデザインは、コンテナランタイムのボリュームマネジメントを提供する上で最小限の運用依存性しか要求せず、複雑で時間がかかっていたタスクをシンプルで自動化されたものにできる。
「libStorage Delivers Native Storage to Container Platforms - EMC Pulse」から
libStorageのアーキテクチャは、コンテナにストレージのオーケストレーション機能を追加することで、既存のストレージプラットフォームをコンテナに対して適した存在に見せるものと考えられます。
既存のストレージ資産を中心に考える、EMCらしいアプローチのように見えます。
次に、CoreOSが発表したコンテナ向けの分散ストレージ「Torus」を見てみましょう。
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