ハイパーコンバージドは5年以内にメインストリームとなる。米ガートナー
ハイパーコンバージドインフラストラクチャーの市場は急速に成長しており、5年以内にメインストリームになると、米調査会社のガートナーが予想しています。
ガートナーはハイパーコンバージドインフラストラクチャー(同社の用語ではハイパーコンバージドインテグレーテッドシステム)の定義を、コモディティハードウェアで構成され、Software-Define StorageとSoftware Defined Computeを備え、統合管理インターフェイスを備えたものとしています。
代表的なベンダとして、ハイパーコンバージドインフラストラクチャ専業の新興ベンダであるNutanix、HPE、EMCと傘下のVCE、シスコなどがあり、それ以外にも多くのベンダが参入しています。
ガートナーはハイパーコンバージドインフラストラクチャを含む「統合サーバ」の進化を、3つの世代に分けています。
1つ目の世代はブレードシステム(2005年から2015年)、2つ目の世代はコンバージドインフラストラクチャと特定用のユースケースにおけるハイパーコンバージドインフラストラクチャ(2010年から2020年)、そして第三の世代(2016年から2025年)はハイパーコンバージドインフラストラクチャを基盤としてマイクロサービスを用いた継続的なアプリケーションのデリバリです。
The third phase of integrated systems will deliver dynamic, composable and fabric-based infrastructures by also offering modular and disaggregated hardware building blocks, driving continuous application delivery and continuous economic optimization.
第三の世代における統合システムは、ダイナミックで組み立て可能なファブリックベースのインフラが、モジュラ化され分散したハードウェアのビルディングブロックによって提供され、継続的なアプリケーションのデリバリと継続的な経済性の最適化を推進することになるだろう。
(Gartner Says Hyperconverged Integrated Systems Will Be Mainstream in Five Yearsから)
インフラは、これまでのサーバやストレージが堅牢に一体化されたものから、分散して存在するビルディングブロックをソフトウェアで束ねて、柔軟に一部を切り離したり統合できるようなものに進化するだろう、というのがガートナーの考えだと読み取れます。
まさにこれはハイパーコンバージドインフラストラクチャの実装そのものです。
Ultimately, the underlying infrastructure will disappear to become a malleable utility under the control of software intelligence and automated to enable IT as a service (ITaaS) to business, consumer, developer and enterprise operations.
最終的には、インフラの基板は見えなくなり、ソフトウェアのインテリジェンスにコントロールされた柔軟なユーティリティになり、自動化されたIT as a Serviceとしてビジネスやコンシューマ、デベロッパー、エンタープライズに提供されるだろう。
一方でガートナーは、ミッションクリティカルなアプリケーションの基板としては将来も現在使われているようなインフラが残っていくだろうとも説明していきます。
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