クラウドへのシフトは今後5年で100兆円以上のIT投資に影響を与える。ガートナーの予測
「1兆ドル(約105兆円)以上のIT投資が、今後5年にわたるクラウドへのシフトによる影響を直接的もしくは間接的に受けるだろう」。米調査会社のガートナーは、2020年までに起こるクラウドへの移行が、IT投資に対して多大な影響を及ぼすという予測「Gartner Says by 2020 "Cloud Shift" Will Affect More Than $1 Trillion in IT Spending」を明らかにしました。
クラウドは、デジタル時代において最大の破壊的影響力を持つものになるだろうとガートナーは説明しています。
クラウドへのシフトとは、既存のエンタープライズソフトウェアやデータセンターシステムといったものが、クラウドのサービスやプラットフォームに置き換えられていくことを指しています。
上記の図が示すように、エンタープライズソフトウェアはSaaSやPaaSなどに置き換えられていき、ITサービスはIaaSやBPaaS(サービスとしてのビジネスプロセス)などに置き換えられていきます。
ガートナーの予測によると、2016年におけるクラウドシフトは1110億ドル(約11兆6550億円)で、これが2020年には2160億ドル(22兆6800億円)になるとのこと。
クラウドシフトによって、OSやストレージなどを保有するという購買行動そのものが変化し、「ダイナミックなクラウドベースの運用を受け入れる組織は、そのことが彼ら自身をよりコストに最適化し、競争力の高いものへと位置づけて行く」(同社リサーチバイスプレジデント Ed Anderson氏)としています。
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